36話ー④ 妹の軍艦が高すぎる!?
僕たちはエリーが保有する『小型汎用宇宙軍艦』に乗り込んだ。
「……何これ?」
「これ?惑星破壊ミサイル。」
「な、何に使うのかしら?」
「ホェ?絨毯爆撃?」
気は確かか!?
よくサイコパスと弄られる僕でさえ、流石にドン引きだぞ!?
『小型汎用宇宙軍艦』には大量のミサイルや人造兵器、無人爆撃機などが搭載されている。
搭乗ルームは全面外の景色が映し出され、BARやジム、浴場やマッサージ室なども完備されている。
――挙句の果て、リンゴ農園まである始末だ。
僕の自宅に向かっている途中でエリーに問いかける。
「……エリーこれいくらした?」
「ん。おにぃの自宅。約3000倍。一応、長期居住型軍艦。価格詳細。おにぃの家3305.79倍」
やはり金が絡むとエリーは覚えているらしい。何て
しかも軍用船と来た。個人でこんなものを買う人は少ないだろう。
「あ、おにぃ、おねぇ。一ついい?」
突然、彼女はいつもに増して真剣な顔で問いかけてきた。
「いきなりどうしたんだよ。何かあったか?」
「2ヶ月。神界平均株価の変動幅。異常。上がりすぎ。株、土地、宝石その他。今売る事推奨。」
あんなに寝てるのにいつチェックしてるんだか……だがエリーが言うのなら何かあるのだろう。
するとルシアも話し出した。
「なるほど。私も神界のデータベースに侵入して最近の流通を見てたのだけれど……異様に多くて不審に思ってたのよ。私の調べた限りだと神界の物が外部に漏れてる印象を受けるわ。」
「おねぇ流石。私の見立て。買い付けてるのは個人。外の同盟惑星国家、確認済みで白。変動なし。」
えぇぇ!?何でうちの嫁は、用事も無いのに神界データベースにハッキングかけてるの?
バレたら僕の全神王の夢に大分響くのだが……バレない自信でもあるのだろう?それとも他の?
「でもさエリー。株価が上がるのは経済がそんなに悪いことばっかりなのか?経済的に上向いてる証拠でもあるんだろ?」
「……上がり幅、異常。緩やかになればいい。このまま上がると弾ける。あと株式の流動性なくなる。事もある。」
「エリーはそれで何をしたんだ?今ある株や土地を、全て魔鉱石とか価値の変わらないものにしたの?」
僕の問いかけにエリーは呆れた顔をして返答した。
「おにぃ。おバカさん?神界の鉱石意味無い。」
「ん?そうなのか?紙幣よりも信頼できるだろう?」
魔鉱石などは希少ではないものの、魔剣や魔道具などには必須の鉱石だ。
あればあるだけ売れるというのが、現在の神界の現状なのだ。
もちろん流通させすぎると価値自体が低下する事も分かっている。
「世の真理は武力。加工前の魔鉱石の価値、神界全部、崩壊すれば無意味。神界、兵器の方が価値、ある。」
「いや……もうそれ死の商人じゃねぇか。」
「エリーちゃん……理には叶ってるけれど流石に悪どいと思うわよ?それに戦争ないと売れないし……」
するとエリーはまた誇らしげな顔になり話し始めた。
「宇宙広い。戦争、絶対消えない。悪どいの知ってる。でも、お金ない、奪われるだけ。」
「絶対外で言うなよ?ヤバい奴認定されると色々お前も困るだろうから。」
そうこうしている家に僕の領地に到着した。
よく見ると玄関前で、脳筋夫婦が肉体改造トレーニングに勤しんでいる。
「あの脳筋共め……」
そうして宇宙船は領地の少し開けた所に着陸した。
宇宙軍艦が大きすぎるせいで、着陸場所を探すのに骨が折れた。
何せ僕の領地は11kmちょいしかない……
そしてついに!合同合宿訓練が始まった!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!
36話ー④をここまで読んでくださりありがとうございます!
明かされる妹の軍艦の値段……
その値段何とルークの豪邸の3000倍!?
そしてエリーとルシアが不審がる神界経済の不穏な動きとは??
もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をしてくれると.....超嬉しいです!!
何かあればお気軽にコメントを!
平穏な訓練パートスタート!
更新は明日の『『22時過ぎ』』です!
明日も更新できるか分かりません可能な限り更新します!
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