36話ー③ ウチのエリーがヤベェ奴!?






「お久しお久し。お嬢様はまだ部屋で寝ておりまっせー。ご案内致しますので着いてきてくれまっせ〜。まっせまっせ〜」



 何でまっせと言うのは僕にも分からない。エリーの要望なのかアズサさんが勝手にやっているだけなのかは不明だ。

 少なくとも最高級のアンドロイドな為、感情がある。



「アズサさんいつもありがとうね。あなたが居ないと私達は複雑な手続きをしなくてはいけなくなるもの。」


「お嬢様が来るのが1番手間が掛からないんですけどね。まっせー。」



 いや、今のは文脈的にまっせ要らないだろ。


 アズサさんが奥にあるモニターを操作すると、何も無かったはずのが組み変わり透明なカプセル上のエレベーターが出現した。

 これはエリー専用のエレベーターで基本的にエリーとアズサさん、それからもう2人召使いアンドロイドしか使用を許されていない。



「さ!乗って下さいまっせー。」


「相変わらずのエレベーターだな……スケルトンの床のせいで落ち着かないよ。」


「その気持ち共感するわ。怖い......」



 スケルトンエレベーターは扉がしまった瞬間に扉の面にも外の映像が映し出され、360℃外の景色が見えるようになる。

 そして超猛スピードで上の階に上がっているが……重力操作をしてるため特有の浮遊感や浮上感がなく、視界だけ動くので何とも気持ち悪い。



「さぁ。着きましたまっせ。お嬢様のいる場所はこの地図のここ。4重金色の自動扉の部屋ですまっせー。」


「成金かよ!?にしても迷宮みたいだね……地図がないと辿り着くのはかなり難しくない?エリーがこんな面倒な事するの?」


「お嬢様だけは全身認証で部屋に直接転移出来るようになっております。あ……まっせー。」



 何で僕らは迎えにこさせられたのか……

 そうして僕らはアズサさんの案内で部屋に連れられた。


 アズサさんの言った通り本当に金ピカの扉があり、正直に言ってしまえば……クソダサい!!!

 そうして部屋に入ると、目算4人のアンドロイドが片付けやご飯の支度などをしている。


 おいおいおいおい!

 何で誰一人として起こさないんだよ!?



「扉は金ピカなのに室内は未来的感がすごいな……どういう感性してるんだ妹は。」


「何も考えていないだけじゃないかしら?」



 部屋の奥にある自動扉を潜ると、カプセルのような寝具の中にエリーが寝ていた。

 カプセルの中は緑色の液体で満たされており、それは僕らの知っている睡眠の方法とは大きく異なる。



「……なによこれ?」


「……分からん。SFホラー映画でよく見るヤツじゃない?とにかく気色悪いな……」


「ルークの身内ってだけで変人得点高めなのに……これは流石に天上突破してるわ。」


「待って?それだと僕が変人って事にならん?」


「……??」


「その憐れむ顔やめろ!? でも前来た時と違うな。」



 とりあえずカプセルを叩いてエリーを起こす事にした。

 コンコンと軽くカプセルを叩くと意外にもエリーはあっさりと目を覚ましたのだ。


 いや。意外所ではない。これは明日隕石が降ってきてもおかしくないレベルだ。

 以前はこんな簡単には目覚めなかったので、これはこのカプセルの効果なのかもしれない。


 エリーが目を覚ますとカプセル内の液体は抜け、カプセルそのものが起き上がる。

 中のエリーは液体が無くなったあとも、カプセルの中央で浮いている。



「おにぃ。おねぇ。おは。お迎えご苦労。」



 透明なカプセルの蓋が開き、中からエリーが出てきた。



「おはよう。迎えに来たよ。準備はできてるの?」


「多分?」



 エリーは話すようにして言った。



「ピッピ。外出。」



 すると少し背の小さい少女型のアンドロイド現れる。そして

 荷物をまとめた亜空間バック、服や武器一式などを持ってきたのだ。



「お嬢様。こ、こちらで、です!」


「ん。ありがと。行っておけ。」



 ……とぉんでもねぇ奴だな!?


 まさかのその辺も自分でやらないスタイルだとは……エリーは勝ち誇った顔で僕に言う。



「おにぃ。準備完璧。行こ?」


「準備したのお前じゃないから勝ち誇った顔すんなよ……」


「そうよエリーちゃん……あなた寝てただけじゃない……」


「ムッ……」



 エリーは少し不服そうな顔をしていた。

 その後エリーの邸宅?なのかマンションなのかよく分からない住処を後にして、星間移動船に乗り込んだ。


 しかし……



「この船ゴツくね?」


「エリーちゃん?大きすぎない?プライベートシャトルなのこれ???」


「?……小型汎用宇宙軍艦。」


「「は?」」



 小型??全長1.5kmはあるぞ???

 一体どれだけの軍事力を1人で保有しているんだ??



 ……ウチの妹ヤバい……







 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 36話ー③をここまで読んでくださりありがとうございます!


 カエルの子はカエル。

 ナマズの子はナマズ。

 変人の妹は変人。ルークの妹はエリー。

 ルークさえも見えていない妹、エリーの全貌が少し垣間見える?


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をしてくれると.....超嬉しいです!!


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 更新は明日の『『22時過ぎ』』です!

 明日も更新できるか分かりません可能な限り更新します!

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