30話ー➂ 黒雷奥義『神鳴り』
「私は敬愛する父の指導のおかげで、ここまで来たの。兄弟の中で私が一番熱心に指導を受けた。」
「敬愛する父?」
「あなた達で知る名前で言うと灰の神......いえ、『2代目全神王』よ。」
「は!?」
なんだとぉぉぉぉ!?!?
まさか本当に......2代目全神王の娘なのか……
さらに言えば【灰の神】と【2代目全神王】が『同一人物』という衝撃の情報を手に入れた。
後でルシアと話し合いだ。
「父と母と一番上のお姉様は......摂理さえ超えた絶対の強者。未だに触れられる気さえしない。だから私は、ここで立ち止まる訳にはいかない!」
「!?」
その直後......攻撃が止んだ。
しかし隙はない。
こちらから仕掛けようか思案しているその時、鳴神剣聖はある提案を僕に持ちかける。
「時間がないんでしょ?なら撃ち合いで決めない?私の最強とあなたの最強......どっちが上か。嘘はつかない。母の名にかけて誓う。」
「……信じるよ。嘘をついているようには見えない。」
このまま斬り合いをしても、僕が時間切れで負けるだけだ。
3分という制限もあるし、更には出力も本来の根源共鳴より遥かに低い。
かと言って……撃ち合いで勝てる可能性も、それほど高いとは思えない。
前者に比べれば勝率が高いというだけなのだ。
そして鳴神剣聖は納刀する。
「納刀、黒雷帯電。絶対神域.....」
「光よ。その輝きと奇跡を持って......眼前の敵を討て。」
静寂の時間が流れる。
鳴神聖は納刀した状態で構えている。
黒雷は全て鞘の中に収められいる。
一切の放電を見せないその光景は不気味なほどだ。
僕は溢れ出す光子エーテルを、全て光剣と体内に圧縮する。
そして輝く光剣を後ろに剣を構える。
......先に静寂を切ったのは鳴神剣聖だった......
「奥義・神鳴り!!!」
「瞬光一閃!!!」
......極限まで圧縮された時間の中で悟る.....
……『勝てないと』……
彼女の方がこちらより遥かに速い。
まだ遠い......まだ勝てない。
ならいつ頃なら勝てるのか?
そんな妥協は全て捨て去る!!
今勝つ!!
今打ち破る!!!
これは模擬戦。実践じゃない。
だから後のことは全て捨てる!!
この一撃に全てをかける程度じゃ足りない!!
残り1分半の根源共鳴の力を1秒に凝縮する。
いや0.000...1秒に力の全てを圧縮する!!
ほんの僅か......刹那だけ越えられればそれでいい!!!
そして僕は......全神王になってやる!!
「うおぁぁぁぁぁぁぁ!!
「!?」
2人が交差した後に響いたのは、放電と巨光による大きな衝撃波だった。
眩いばかりの光と、覆い隠すほどの電撃が静まった時......
極光と黒雷の決着が見える......
嘘のような静寂の中......その結論は訪れた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!
30話ー➂をここまで読んでくださりありがとうございます!
次回.....ついに決着の時です。
静寂があけた後の敗者は『巨光』か......それとも『黒雷』か......
是非ご覧ください!!
もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をしてくれると.....超嬉しいです!!
何かあればお気軽にコメントを!
次回の更新は明日の『『22時過ぎ』』です!
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