21話ー➃ 思い出と隠し事の時効? ついでに一本取り返す!!





 その後しばらく敷地内での散歩を続けた。

 帰ってからはTVゲームやドミノ倒し、戦闘訓練などをして1日の時間を過ごしたのだった。




 夜になって僕たちは珍しく寝室に戻らず、庭の小さな小屋の一本木に寄りかかっていた。

 空に浮かぶ満点の星を2人で眺めながらルシアは話す。



「あなたと出会ってもう5億年近く経ったわね。」


「そうだね。もうそんなに経ったのか。」



 神族の身体になってから時間感覚は大きく変化した。

 それでも決して短い時間ではなかった。ルシアと出会った時の僕はまだ3579歳だったのだ。



「懐かしいわ。あの頃はこの小屋とこの木しかなかったのよ。こんなに広い浮島なのに。」


「いや、まぁ最低限生活できればいいやと思ってたしね……この浮島も譲りもんだし?」


「え!?譲りものなの?そんな話、私知らないわよ?5億年も一緒にいたのに??」



 そりゃ……言ってなかったもんな。



「あはは……もうそろそろ時効だと思うから言うけどさ。貰ったんだよ。知らない女の人からね。」


「えぇ?それ大丈夫なのかしら?経緯を聞いても?」



 経緯ね……ぶっちゃけ僕も意味が分からないのだ。



「僕はそれまで敷地とか所有せずに宿屋で暮らしてたんだよ。んでその時に併設されてた食堂で飲んでてね。」


「うん?待って......全然浮島を貰える流れにならなそうよ?」



 まぁ。普通はそうだろう。

 だが実際その食堂で利権書を貰ったのだ。



「まぁ、そこでたまたま隣にさ。綺麗なホワイトアイボリーの髪色をした女性が飲んでてね。1杯奢って少し話してたんだよ。そしたらお礼にってこの浮島の所有権をくれたんよ。」


「お礼の規模感がおかしすぎない?」


「うん......おかしい。でも確かにそこで貰った。」


「でも納得したわ。成り行きで手に入ったものだから、住み方が雑だったのね……」


「その7年後だったかな?ルシアと出会ったのは。」



 最初は詐欺かと疑ったけど手続きにも問題はなかったし、特に罠のようなものも浮島にはなかった。

 流石に後ろめたくてルシアには黙ってたけど……



「懐かしいわね......。この小さな小屋にエリーちゃんとベレスちゃん達が集まって騒いでた。」


「そうそう。たまにアファルティア様が来てくれた時なんて......エリーとルシアがガッチガチになっちゃって?」



 エリーは今でもガチガチになる。

 妹はアファルティア様にそれだけ強い憧れを持っている。



「あの頃のルシアはまだ、~よぉ。~だわぁ。なんて口調じゃなかったのに。もっと少女みたいにワキャキャしてたよね。」


「ぅ……ぅるさいわね。何だっていいでしょ。それだけ時間が経ったのよ!」


「ふーん。舐められない為に?気丈なお姉さんになろうと思う!とか熱弁してたよねぇ。」


「ぅぅぅぅ。言わないでよぉ。」



 たまぁに口調が昔に戻るから面白い。



「可愛いなぁ。たまには野外プレイもいいかもね?ルシア。」


「は???え??ちょ!?ルーク待って!」



 もう僕はルシアの服の中に手を入れている。ルシアは結局昔から、僕の押しに弱い。

 僕らキスをしながら、場の空気をあっち方向に持っていった。



「ッ!?ァッ、ンッ」



 そうして僕は野外でルシアを1晩中犯し続けた。


 終わりよければすべて良し?


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