19話ー➃ 嫁の思考が物騒過ぎるぅ!?
次の日。僕らは原因不明の体調不良に襲われていた。この体調不良は何故か普通の回復魔法などでは改善しない。
根源共鳴をした後は決まって来るのだが、今回は使った力が大きいのでいつもより反動が大きい。
また二人で同時に反動が来るのが厄介だ。
活動できないほどではないが、安静にしている。
「おにぃ。おねぇ。お粥。」
「ごめんねエリーちゃん。何から何まで」
「ぐっ兄夫婦二人してエリーに看病して貰うとは……」
「ん。いつもこと。」
僕とルシアは布団の上で起き上がり、二人でエリーが作ったお粥を受け取った。
「あら?エリーちゃんもお粥食べるのかしら?」
「エリーのお粥。おにぃとおねぇの違う。美味しい。味付きお粥。」
「いや、それ僕らが食う前に言うなよ……」
僕らは家族水入らず三人寝室で食事を始めた。
もちろん水入らずとは言っても、食ってんのはお粥だけども……
「エリー、お前料理が上手くなったな。味は確かに薄いが前よりも美味いよ。」
「本当ね。薬草や回復液の苦味が上手く消えてるわ。」
「頑張った。料理練習。婚活の為に。」
婚活の為かよ。感動返せ......
「そういえばエリーちゃん。婚活?恋活?の方はどうなの?」
「今デートまで行ってる人がいる。」
「おぉー。良かったな。…………ん?今なんて??」
エリーに恋人候補……だって?
無表情でズボラで、ロリ体系のエリーに??
「それでどんな人なのかしら?」
「身長が高い。お金持ちみたい。あと凄い名家の出身。だとか。」
「エリーちゃん?お金持ちらしいってどういうこと?」
「最近新事業で。お金ない。だからいつも私出してる。あと家工事中。入れないって。」
胡散臭すぎるのだが……
そもそも男の情報がステータスしかないんだよ......
中身はどうした!中身は!!
「あ、そうだわエリーちゃん。甘い飲み物が冷蔵室にあるから皆で飲みましょ。取ってきてくれないかしら?」
「んぉ?取ってくる。」
「ゆっくりでいいわよ?色んな種類があるから好きなの選んでね。」
そうしてエリーが部屋を出た瞬間ルシアが、周りに防音神術をかけた。
「ルーク、エリーちゃんの相手怪しくないかしら?」
「くっそ怪しいな。ほぼ九割九分九厘、黒確だろ。」
新事業しててお金がないのに?家工事中って何だよ!
金ないのに家工事できるか?そもそもエリー気づいてんじゃないか??
「まさか……ロリ…コン?」
「いや我が妻よ......深刻そうに考えて出した結論がそれか?」
ロリコンか……
まぁ、ありえなくはないな……あのチンチクリンだもんな。
「どっちにしろ怪しすぎるわ。私たちで化けの皮を剥いで、中身までズタボロにしてやりましょう。」
「それ何か使い方間違ってない?でもぁ......そうだね変なやつだったら殺す!」
「そうね。もし変な男だったら処刑だわ。私の可愛いエリーちゃんに寄り付く蛆虫は駆除しないいけないわ。」
いやエリーはルシアのものでもないからね……
そうこうしているとエリーが冷蔵室から帰ってきた。
ルシアは瞬時に防音神術とそれを隠蔽する神術を解除した。
「おねぇ。持ってきた。」
「ありがとう。そう言えば次その人とデートはいつ頃のどの辺なのかしら?」
「うぉ?なんで?」
いやルシアさん……それは怪しすぎるだろ。
「もし私も休みならご挨拶だけでもと思って......もしかしたら未来の家族になるかもでしょ?」
「明後日。24月19日。次会う日。待ち合わせ。天界第十惑星エミナリス港付近。」
うちの妹はこういうのは鈍いんだったか?それともルシアの切り返しが上手い?
「あら……残念ね。お互いその日は予定があるわね……また次の機会があったら教えて欲しいわ。」
「ん。了。」
だがルシアは共有感覚を繋いで僕に念を送る。
あくまで感覚なので複雑な内容は伝達できない。しかし意図は伝わってきた。
......尾行。予定空けて。殺す......
……うちの嫁さんは、めちゃくちゃ物騒なことを考えていた。
するとエリーが口を開いた。
「おにぃ。おねぇ。回復魔法効かない。なのに薬草と回復液。効果ってある?同じもの。」
「「…………」」
今の僕らは根源共鳴後、脳まで不調になるのかもしれない。
そしてエリーが帰るとすぐに尾行の計画を立てた。
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どうもこんにちわ。G.なぎさです!
今回は最新19話を読んでいただきありがとうございます!
アクセス数も徐々に上がってきています。
これも皆さんが読んでくださるおかげです!
ここまで欠かさず読んでくださっている方は、最古参の読者になると思います。
さて今回はアファルティアの時空操作が出てきましたね!
戻すも、進めるも、止めるも自由。どの範囲、対象のどの時間を巻き戻すかなども彼女の自由自在です!
でも燃費は最悪!!その理由は追々書きます。
今後ともどうぞよろしくお願いします!
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