13話ー➁ 至高奥義、アルティメット『 ゴ・リ・お・し 』!!




「あ、ルーク先生!久しぶり~」



 話しかけてきたのは、赤髪サイドテールの女学生、ステアだった。



「久しぶりだね。」


「先生、俺もいるっすよ。」



 もう一人は水色の髪をした男の子、彼はフィルスだ。

彼もまた、元気そうに手を挙げて僕に挨拶をしてくる。


 この二人は親戚同士で、成績も戦闘力も学生の中で抜きん出ている。

僕は彼らの姿を見て、教師としての役割を果たすために笑顔を作った。


 それは、彼らを安心させるだけでない。

自分の目指す未来に向けて一歩一歩進むためでもあった。


しかし!!ここで僕は、今世紀最大レベルの異変に気が付いた!!



「……え? 2人だけ??」


「ぽいね~。」


「だな。」


ウェ!?クビ......じゃないか流石に。


 マジか……いつもならこの10倍は学生が来るはずだ。

一体何の講義が重なったんだ?



「アシュラ先生の心象武装の講義があるから、みんなそっちに行ったみたい。」


「流石に、先生の講義を受ける変わり者は......俺らだけよ。」



ガチすか......よだれ出そう。


 アシュラレン......

最上位神の一人に数えられる、天上神界でも屈指の実力を持つ神だ。


彼は刀を使った具現化魔法や、心象武装と呼ばれる「魔力と精神で作り出す武器」の使用方法に長けている。


 その講義は、実践的かつ即戦力となる高等技術を教える内容で、不定期講義の中でもトップレベルの人気を博している。


 また、伝説の「先代全神王」に心象武装を教えたという逸話があるほどで、

その技術と知識は他に類を見ない。



「逆に何で君達はこっちに来たんだ?」


「私?私は武器はお母さんのお古の神剣があるし……正直、心象武装とか使う予定がないの。」


「俺は今日のアシュラ先生の講義内容、ぜーんぶ実践できるから受ける意味がなし!」



 いや、そのレベルなら僕の授業も必要ないだろ……

僕の講義は戦術そのものより、戦術を立てる上での基礎理論を教えている。


 必要不可欠な内容ではあるが......基礎的な内容な講義の大部分を占める。

彼らがわざわざこの講義を選んだ理由が全く分からない。



「とりあえず授業を始めよう。」



見せてやる、僕の至高奥義。アルティメット「ゴ・リ・お・し」を!


そうして僕は話し始めた。



地獄の時間になるとも......うん嘘、知ってた。


地獄の講義は開かれた!!!



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