32:また 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093077219799118/episodes/16818093077920127745#end


 すき。


 それ以外の言葉が、この作品の感想に必要でしょうか?

 いや、わかっていますよ。「すき。」で終わる感想があってたまるかという皆様の気持ちもわかるのですが、もはや筆者には「すき」しか語るべき言葉がないんですよ。それはさながら、もう会えないと知りながらもその影を追わずにいられない愛しい人への愛情のように、そんな彼女を忘れるために塗り重ねていく言葉のように、迫りくるかもしれない孤独を恐れるあまり漏れ出した言葉のように、どうにか掴んだ「幸せ」を逃さないように囁きかける言葉のように、その結果二股をかけてしまっているような心地に苦しみながらもどうしても手放すことのできない感情のように!!!


 筆者には、「すき」という言葉以外持ち合わせがないのです。


 「それじゃ、また」を言う相手が、ふたりになってしまった……。その言葉は、忘れられない彼女のための言葉だったはずなのに。


 こんなの、こんなの見せられたら……

 好きになっちゃうじゃないのよぉっ(心の中で、キャ●ちゃんが騎士くんに告白しだしました)


 結婚までしても、そして「彼女」に会いに行く頻度を減らしても尚、「僕」は幼き日の淡い慕情と、恋人(妻)にすがった孤独への恐怖から逃れられずにいる……。いやぁ、好きですね……。

 大好きですねぇ……。

 生身の人間に対してでさえ、ここまで熱烈な慕情を向けたことがあるだろうかというくらいの感情が、筆者を襲ってきております。いやぁ、最高ですね。幸せの中にあっても逃れられないもの、罪悪感めいたものを感じさせるタイトル(一応裏タイトルについて考えたつもりです)……Master pieceは、こんなところにあったんですね。


 ありがとうございました。

 以上で、『また』の感想とさせていただきます。

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