02:名残 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093077219799118/episodes/16818093077222314025


 地球に生まれてよかったぁぁぁ~~~~!!!!


 これ、このお話を読んだ全員がまず叫んだ言葉なのではないでしょうか。私は叫んできましたよ、自宅の前が川の土手なのをいいことに、飛び出して叫んできました。

 黒田くん!! 神津さん!!

 たぶん、たぶん語り口調やら舞台からするに、きっと神津さんの結婚というのは家の都合だったりと、個人の意思ではどうにもならないものであろうことはありありと窺えるのですが、いやぁ~~たまりませんね、胸が締め付けられるタイプの胸キュン! 「キュッ……です!」っていう感じでしょうか?


 個人の意思など小さきものと嘲笑う残酷な歴史の風のなか、確かに想い合っていたはずの手が離れていく様は……酒の味をこうも豊かにしてくれるものなんですねぇ。

 個人的にはもう、大好きで! 大好きなんですよ!! 綺麗な言い回しなんてできません、この話を好きだと伝えるのに、「好き」以外の言葉なんて蛇足でしかないからです。


 ということでここから連ねるお話も蛇足でしかないものなのですが、かつて筆者が好んでいた成年漫画に、代々「国のための役目」だと偽られて高官たちの欲望の捌け口にされていた家系に生まれつき、本人もその「役目」をよいことだと思って受け入れている令嬢と、そんな彼女に恋してしまった若い使用人の漫画がありました。その漫画では最後、使用人の言葉に想いを揺さぶられて「役目」を怖いと思うようになった令嬢が使用人に助けを求め、ふたりきりの逃避行に出てから紆余曲折あって幸せに暮らすのですが、この物語の時代と今作『名残』の時代はわりと近いものなのではないかなとか勝手に考察してしまっております。

 この漫画の作者の方は、最初から最後までわりかしハードな陵●描写があるわりにハッピーエンドになる割合が高いように思っているので、少しコンディションが落ちているときに読むと元気を補給できる……そんな気がしております。


 長くなりましたが、以上で『名残』の感想とさせていただきます。

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