第2話
俺は階段を下っている。そして再び行き止まりになってしまった。あとまだ3階くだらないと魔王城の入り口には到着しない。この階はガイコツよりスライムがいいと思い魔法を唱えてスライムの姿へと変貌をした。
この階は糸が張っておりガイコツの姿だと身柄に回避できない。その点スライムはそこそこのジャンプ力と身柄差でカバーすることができる。俺は様々な糸のトラップを回避しながら進む。勿論俺以外にも魔物はいるがなんも違和感を感じない。
「ちょっと待ちなさいスライムちゃん」
俺は素早く敬礼をしながら深く頭を下げた。何故なら今話しかけた魔族こそ、アタッカーNo. 1その名はルーシーさんだ。俺よりルーシーさんは強くさまざまな罠で相手を翻弄して、好きができた所を攻める、攻める、そして攻めまくる。ついた名はインフィニティポイズン!!
「ちゃんと身分を弁えているわね。優秀だわ。これなら魔王様も大喜びになられますわ」
あんたには言われたくない。魔王八王会議では、ぼっとしていて俺らの話を聞いていないお前が人に物を言える立場ではないのは分かって欲しい。
「ハァ。これからもこの城を守るスライムとして仕事を果たします」
「スライムちゃん。私と会話しているわよね。6人しか話せない言語で会話するなんてなんて利口なスライムちゃんなのかしら。私と配合なんてしない?」
配合冗談じゃない。俺は魔王だぞ腐っても配合なんてして俺の自我を無くしたいなんて思っていない。断る理由は。うん沢山あるな。それで一番ルーシーがデメリットになるのを提示してやろう。
「光栄ですが、ネガティブなスキルが多く持っているので配合は辞めた方がいいかと」
「そうネガティブスキルならいらないわ。でも貴方はいい部下になりそうね。そうだわ。魔王様に私のトラップを回避している所を見せてあげましょう」
「っすみませんね。まだ大事なお仕事があるので。失礼します」
「お仕事頑張ってね。スライムちゃん。終わったら私の部屋に来ない?」
「ッツ」
俺はビックリした。まさかスライムになって無関心だと思っていたルーシーが。こんなに俺スライムの俺に興味津々とは思いもしない。ルーシーの良さが出ていて良かった。なんならスライムで生活するのも悪くないかも。
とニヤニヤ笑っているとルーシーが
「スライムちゃん、そんなに魔王様の格好よさについて聞きたいの?いいわ楽しみにしている。あらいけない。魔王激愛会があるから私もこれで」
俺を溺愛する会だと。うん溺愛じゃなくて魔物では煉獄の愚痴り会でも開くのだろう。まぁそのぶん魔王城を抜け出すのが簡単になるからな。
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魔王様は魔王城から抜け出したい @kaminetu
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