うぶなさま信仰調査記録(執筆者・S級冒険者釣山薫)

タイトル・うぶなさま信仰調査記録

執筆者・S級冒険者釣山薫


調査の目的

 うぶなむら調査をダンジョン協会理事である金満太様より依頼された。まあ、正直面倒だし、今回の案件にこれだけの金が積まれてないならこれを真面目に書くギリは無いと思う。だが実際、眼の前にあれぐらいの大金積まれたら、私、釣山薫、一肌脱ぐのも吝かではない。


調査の背景

 それが全て


調査方法

 現地に入り、聞き込み調査。それ以外にもマジックアイテムを使った尋問行為も行おうとしたがこの村の住人は異様な方言と口の堅さがあってから全く進まない。なので仕方がなく撮影と知り合いの学者連中に頼んで学術的・歴史的視点で調査を行った。私ってば偉い。


調査結果

 結論から言えばこの村におけるうぶなさまと呼ばれる存在は神そのものだと感じた。これに関しては直感であり推理でしかない。


 この村においてうぶなさまは酷く傲慢でその癖気に入った存在をえこひいきして何かあれば急に人を食らう。そういう気まぐれな存在である。


 そして村の人はそんなうぶなさまが神である事に疑いを持っていない(本来なら鬼婆や山姥と考えるのが自然と思われる)


 教義(ここでいう習わしや因習)において無数の矛盾が指摘できるがそれらを彼らは気にしてはいない。つまり村の人にとって神であることは前提条件なのだ。そこにロジックは無い。いるから信じる。信じてるから間違っていても指摘しない。リアルの道理である。


 信仰においてそれはありえない。


 これは明確に信仰の始まりに反している。信仰とはあくまで信仰から始まってその崇拝者たる存在が現れてくる。そして教典に記載する場合はその逆にする。崇拝者が現れて信仰が生まれた。それを奇跡と呼ぶ。


 そう、それが宗教のすべて…とは私は推測している。だがこのうぶなさまは違う。存在が確定してそれが奇跡が起こしている。


 そんなの本当の神じゃないか。だが、この世に神はいない。不思議はダンジョンだけで十分だ。


 そう思って私は調査をし続けている。名もなき専任冒険者の意思を私は引き継ぐ。


結論

 なのでさらなる現地調査をすべく、これまで通り変装マジックアイテムを使いながら


参考文献

ダンジョン協会報『初心名村ダンジョン(仮)調査に関する報告』

https://kakuyomu.jp/works/16818093077328867626/episodes/16818093077546573260

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