ダンジョン協会内会議の音声データ2
発言者
A・ダンジョン協会理事こと金満太
B・ダンジョン協会理事秘書
C・初心名村ダンジョン代表者代理こと茅葺蒼
議題・八柱高一捜索の原則的な禁止と初心名村ダンジョン利権に関する相談
―――
A「いやーお時間作って申し訳ない。おたくの村長さんはこういうのは苦手なんだよね。でも覚えた方がいいよ?対面ミーティング」
C「そうですね、ですが茅葺三郎がもし電話会議するならもう一個上の人じゃないと難しいと思います」
A「かー手厳しいね、こう見えても結構ダンジョン協会では発言力あるほうなんだよ。君に頼まれた圧力もしっかり掛けたじゃないの」
C「その点に関しては感謝します。ですが、うちの旦那はそう安売りはしません」
B「お言葉ですが、この会談に関しても貴方が申し出たのでこちらが時間を作って開いてる場所です。立場としては対等では無く、こちらが上。それをお忘れなく」
A「ひーちゃん!!そんなアクセルしないで、アクセルするのはベットの上だけだよ」
B「セクハラです」
A「もーーー、…まあ秘書の言う所は思う所ではあるんだよね。そっちが提案している八柱高一もこちらの看板でさ、そっちの茅葺三郎ちゃんが感情に任せて殺しちゃったんでしょ?その事後処理をこっちがしてるのはかなーり不服ではあるんだよね」
C「冒険者協会設立というかなりの反旗を潰す名目をこちらが立てたのですから感謝するのはそっちでは?」
A「それはいざとなれば僕が自らしてたよ?交渉のカードにすらなってない」
C「では、早速ですが初心名村ダンジョンにおける回収物(モンスター素材・道中マジックアイテム)の総額20%をそちらに回します」
A「あら?いいの?でもそれじゃあ足りないな。入場料を取ってよ。それに関しては4割お願い」
C「…ええ、構いません」
A「初心名村ダンジョン以外のダンジョンをうぶなさまに作らせてこの取引を無かったことにするみたいな子どもの理屈はしないでくれよ。あくまで初心名村出できたダンジョン全てでこの話を通してくれ」
C「…あなたは何処まで知ってるんですか?」
A「うん?ああ、内に結構凄いS級探索者がいるんだけど彼女がかなり頑張って情報を送ってくれてる感じなんだよね」
C「了解です。ではこの話はこれで終わりということで」
A「OK、お互いに素敵な取引が出来たよ。こっちからのライセンスは届いた?三郎君喜んでた?」
C「…ええとても子供みたいに」
A「良かったー、送ったかいがあったよ。是非、お目通りしたいな。蒼ちゃん、頼むよ」
C「私を下の名前で呼ぶのは辞めて下さい。気持ちが悪い」
A「潔癖だなー、まあいいよ、でもね、茅葺さん、こっちはかなり譲歩しながら話を進めてる。それはそっち側の進歩・独立を願ってるからだ。だからそっちも誠意を見せて欲しい。こっちは誠意をかなり見せているつもりだよ」
C「努力します」
A「りょうかーい、じゃあまたね…いや、中々気難しいね。うぶなさまっていう強力な存在がバックにあるからやっぱ強気に出れるんだね」
B「釣山薫の調査記録ではやはり不十分です。このままでは良いようにされます。他の人間を送り込んだ方が」
A「うーん、どうだろ、さっきは彼女に揺さぶりを掛ける為にそういう情報を巻いたからね。今、専任冒険者送ってもお供え物にされちゃうのがオチだよ」
B「では何故、侵入者がいることを教えたのですか?こちらの増員がし辛くなるだけでは?」
A「シンプルだよ。疑心暗鬼を誘う、釣山薫ちゃんの追加情報では大和・蒼・うぶなさまでかなーりシビアな関係が形成されている感じなんだよね。ここにスパイが紛れ込んでいるって情報は相手を責めるのに最適な武器になるんだ」
B「内紛を誘い、弱った所で人を投入ということですか。えげつないですよ」
A「いやいや、えげつなくない、凡人の僕でも出来る良くある一手さ」
B「そうなると彼女が見つかる場合があるのでは?そうなるとこちらが不味い事になります」
A「そうだろうけど…大丈夫じゃない?」
B「根拠は?」
A「もー理屈っぽいな。だって彼女の肩書してるでしょ?S級冒険者で…」
B「名探偵」
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