第27話 将棋同好会の仲間
後日、放課後に私はトウヤと将棋をしていた。
雪辱戦というわけでもなく同好会の仲間としてのんびり勝負をしている。
普通に流せば下校時間までには終わるから、時間に追われる心配もない。
「将棋同好会ってさ、他にメンバーはいないの?」
「勝負の最中に雑談とは余裕だな」
「そーゆーわけじゃなくて、トウヤとアサカ先輩だけなのかなーと思ってさ」
部活動ではなくて同好会だから、メンバーが少ないのは察せられる。
だけどさすがに2人だけということはないだろう、と思うんだけどね。
「……そうだな、もうふたりいるよ。片方は気のいい奴だ」
「もうひとりは?」
「いけすかない奴だ。同じ男として虫唾がはしる」
虫唾がはしるって表現、日常会話で初めて聞いたよ……
トウヤが話すには、どちらも将棋の強さはトウヤと同じくらいらしい。
それがトウヤにはおもしろくないらしく、「あんな男と俺が同格なんて許されない」と、苦い顔をしていた。
まあ性格が悪くても強いやつなんて、世の中いくらでもいるからねえ。
それが嫌なら、自分が強くなるしかないのが現実よね。
「はい、王手。たぶん詰んでまーすよー」
私が勝ち誇る。その時に――ダーン! と、文化部室棟の扉が開いた!
「トウヤ! どうして僕に、女の子が入会したって教えてくれなかったんだ!」
友達だと思っていた男の子に告白したらSNSで晒されたけど禁区ダンジョンで出会ったS級モンスターが癒してくれるので大丈夫です! @futami-i
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