第41話 『最終回』


 窓ガラスから、地獄ステーションが、宇宙の暗黒の中に、だんだん小さく沈んでゆくのがみえました。


 あの、おじさんは、どうなったのだろう。


 キオスクのおばさまは、元気だろうか。


 『きらめきステーション』の人達はどうなったのだろうか。


 みな、知ろうにも、知りようがありません。


 『すべてが、夢なのか。ああ、もう、起きなくては。』


 汽車の旅は、それで消滅したのです。



     ⛰️ ✴️  🚞 🏔️


 

 『あらま!』


 そこは、寝室でした。


 万年床の、万年ふとん。


 くまさんが、不思議なおかををして、見つめています。


 『ああ。帰ったかな。いったい何時なんだろう。アーサー、何時ですか?』


 しかし、応答型スマートスピーカーは返事をしません。


 『あらま。中継装置がイカれたかいな。』


 ぼくは、カーテンを開けて外を眺めたのでした。


 『わ!』


 あたり一面、何もない廃墟。


 向こうには、でっかいクレーターができているようでした。


 『うそだろ? まだ、夢だ。夢だよね。くまさん。』


 くまさんは、なみだめでしたが、返事をしません。



 あり得ない事でしたのです。自室の放射線警報装置が振り切れきれていました。


 『だめだよ。もういっぺん、目覚めろよな。ほら、起きろ!』


 しかし、ぼくは、それ以上は、もう目覚めなかったのです。


 その、あり得ない奇跡が起こったのでした。


 『冗談きついよ。ヘレナさんは。』


 しかし、冗談ではないと言うように、赤いヘリが飛んできていました。


 『特殊救難隊』と書かれていたのです。


 宇宙人みたいな格好の人たちが、降りてきていたのです。





          おわり















 

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『今夜の夢のステーションはどこですか?』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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