第1040話 P型センキー、究極超神化7バージョン。


「マキシマイズ・ドリームオーラ・グロリアス」


 超性能のバリアを張り巡らせて、

 エギルディザスター・フルパレードゼタキャノンの咆哮をかき消した。


 その一連を目の当たりにしたセンエースは、

 ボソっと、


「ちっ……本当に究極超神化7を使ってきやがった……気分わるぅ」


 と、苦い顔をしてつぶやいた。


 その言葉に気をよくしたかのように、

 P型センキーは、満面の笑みで、


「どうだ、センエース。美しいだろう?」


 自分の力をかみしめながら、


「今の俺は、究極超神化7の出力と、ソンキーの戦闘力と、センエースエンジンと、最強の携帯ドラゴンを合わせ持つ、究極の修羅! あの世もこの世もふくめ、三本の指に入る最強のライバル同士――そんな『全ての上限』の『良いトコ取り』をした究極の闘神!」


 両手を広げて、天を仰ぎ、


「俺こそが、P型センキィイッッ!! 絶対最強無敵の王だ!!!」


 その茹(ゆ)だった発言を受けて、

 センエースは、ボソっと、


「……ほんと、イラつくな……俺が必死になって辿り着いた世界に……そんな、勢いだけの悪ノリで、ポンポン駆けあがりやがって……ソンキーが究極超神化7に届くのは、まだ、許せるところもあるが……」


「俺が届くのは許せないって?」


「……『他人の助けを借りる事』を否定はしない……が、しかし、てめぇは、他人の力しか使っていない。誰かが必死になって積み上げてきたものを、横から転写して、我がもの顔で振りまわしているだけ……その事実に対して、忌避感・嫌悪感を抱くのは当然の話だろ」


「……まあ、好きなように考えればいい。どんな感想を抱こうと、それはお前の自由だ」


 そう言ってから、

 P型センキーは、武を構えて、


「そんな下らない事はさておき、さあ、はじめようじゃないか。余興は終わった。ここからが、本当の闘いだ」


 言われて、


「……」


 センエースは、一度目を閉じて、

 スゥと息を吸い、






           |

           :

         〈* *〉

        [*****]

    [* * * * * * *」

「――/\**【【究極超神化7】】**/\――」

    [* * * * * * *]

        [*****]

         〈* *〉

           :

           |






 全力の究極超神化7を使用する。

 深き輝きに包まれる神の王。

 P型センキーと同じく、背負っているのは、アストラル神字が浮かぶ後光輪。

 黒銀の結晶がちりばめられた、絶烈な究極超神気。



 センエースは、


「究極超神化7の出力と、ソンキーの戦闘力と、俺のスマホデータか……」


 ボソっと、


「その複合体は……まあ、間違いなく、俺より強いだろうな」


 そう言ってから、

 キっと、視線を強めて、


「まあ、でも……」


 覚悟を心に込めて、


「俺より強い程度のザコに……俺は負けない」


 最後にそう述べてから、

 センエースは飛翔した。


 空間を踏みつけて、

 グンと加速する。


 気付けば、瞬間移動に移行。


 次元を軽やかに跳躍しながら、

 P型センキーとの距離を詰めていく。


 山ほどのジオメトリを、あちこちに刻みながら、

 無詠唱の魔法を、これでもかと発動させつつ、

 オーラと魔力に鞭を入れ、


 今のセンエースに出来る全てで、

 P型センキーと対峙する!


 ついに、やっと、ようやく、本当にはじまる、

 『P型センキー』VS『究極超神センエース』!!



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