第14話 彼女と、沈黙する。
本編 第7話「10月 カヌキさんと沈黙する」
https://kakuyomu.jp/works/16816700428006723904/episodes/16816700428466688620
ネタにした映画 『羊たちの沈黙』(1991)
こんちは、うびぞおです。
『羊たちの沈黙』、略して「ひっちん」とうびぞおは呼んでいます。もうとてもとても大好きなホラー映画です。
なお、ホラー映画でアカデミー賞作品賞を受賞した唯一の作品だそうです(この年のアカデミー賞の主要な賞を獲りまくりだったみたい)。
この映画をきっかけに、うびぞおはサイコサスペンスとかサイコミステリーの小説を読み始め、おかげでサイコパス連続殺人鬼の話ばっかり読んでる危ない人になりました(読んでなくても危ない人かもしれませんが)。新幹線移動が多かった時期でもあって、読書時間が割と確保できたことにもよります。最近は、文字を読むより書いてる時間が増えたので、読む量はかなり減りましたが、今でもそういう小説は大好きです。
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連続女性殺人事件が起きる。被害者はいずれもふくよかな若い女性であり、皮を切り取られ、口腔には珍しい蛾のサナギが押し込まれていた。そして、新たに政治家の娘が誘拐されてしまう。新人の女性FBI捜査官は、その捜査のため、厳戒な刑務所に閉じ込められている連続殺人犯に会って情報を集めようとする。連続殺人犯でありながら博士と呼ばれる彼は、天才であり医者であり芸術家である。博士は新人捜査官に少しずつ事件解決のヒントを与えていく……
傷つけられた死体、狂った犯人、そして何より、聡明さと狂気が入り交じった博士と主人公の女性FBI捜査官の対峙が印象に残る。飲み込まれるように物語が目まぐるしく進んでいくのに、わたしは圧倒される。
カヌキさんが映画にはまるのが分かるような気がした…
(本編第7話より抜粋)
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まーとにかく、ハンニバル・レクター博士が素晴らしく格好良くて格好良い(力説)映画です。賢くて理知的なのに恐ろしく獰猛(耳とか顔とか噛み千切るし)で連続殺人鬼。こんな悪役はレクター博士以外に見たことがありません。また、この凄まじい格好良さは、演じたアンソニー・ホプキンスの演技力によるところも大きいです。目力が凄すぎるし、英語が分からなくても声でその迫力が伝わってきます。もちろん主役のジョディ・フォスターの演技も良かったです。この物語のキモは、新米FBI女性捜査官と博士の対峙なわけで、ジョディ・フォスターくらいじゃなくと、博士役のアンソニー・ホプキンスに喰われてしまったのではないかと思います。
レクター博士が余りに良すぎて、続編「ハンニバル」、前日譚「ハンニバル・ライジング」も制作されて、どっちも悪くはなかったのですが(良くもなく)、やっぱりこの「羊たちの沈黙」のレクター博士が最高にクールです。
あと好きなところは、決めのカットの演出です。なんというか止め絵のように絵になるシーンを、ドーンとぶっ込んできます。目のアップ、格子に天使のように吊り下げられた死体など、印象的なカットが多いです。この演出は、ドラマチックな画面の見せ方の勉強になるんではないかと思います。
特に、
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「指と指です」
囚われている博士と女性FBI捜査官の間には常に鉄格子があり、鉄格子を挟んで会話をすることしかできない。
しかし、博士は隙を見て、女性FBI捜査官に彼女の肖像画を描いたスケッチを鉄格子越しに手渡す。そのとき、博士は女性FBI捜査官の指に自分の指を沿わせる。
カヌキさんは、それをラブシーンだと言うのだ。
(本編第7話より抜粋)
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この指が触れ合うシーンがとても好きです。指だけなのに、なんだかとてもエロいです。もし、映画で最高のラブシーンを選べと言われたら、うびぞおこれを選ぶと思います。
この映画を本編で使ったのは、ミヤコダさんとカヌキさんの最初のデートの話ではあるんですが、実は、ミヤコダさんが最初に友情を逸脱し、カヌキさんに情欲を覚えるという話でもありました。だから、この回は「ひっちん」じゃなきゃ駄目なんですが、あの頃、そこまで考えていたかどうかは忘れてしまいました(笑)。いや、むしろ、「ひっちん」を使いたくて、そんな話を書いたのかもしれない。あれ?
……というように、「ひっちん」を褒め始めると、うびぞお止まらなくなるのでこの辺りでやめておきます。
でも、うびぞおはホラー映画マニアじゃないですよ。
ですよ。
次回は、再録の短編で似非エッセイを書きたいと思ってます。
よろしければ、この映画でミヤコダさんとカヌキさんの話を書いてみろ、みたいな映画リクエストください。ホラーじゃなくてもいいけれど、肝心なのは、うびぞおが見たことのある映画かどうかだけ。
今回はニチゴゴ更新でした。よろしければ、また来週もお目にかかりましょう。
今回も読んでくださってありがとうございました。
うびぞお
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