第3話 進化に次ぐ進化
《進化の承諾を受けました。進化先候補から進化先を選択してください。レッサーゾンビ、ゾンビ、スケルトン》
――――
レッサーゾンビ
肉を得たレッサースケルトン。突然変異個体。全ての能力値が跳ね上がる。INTは0のまま。最終進化先が絞られる。ランクはG。
ゾンビ
レッサーゾンビの正統進化系。突然変異個体。レッサーゾンビの進化を辿らない分一気に力を得ることができる。しかし、レッサーゾンビを踏まずに進化するため、レッサーゾンビを踏んでからゾンビになる個体より能力値は劣る。INTは0のまま。最終進化先は絞られる。ランクはF
スケルトン
レッサースケルトンの正統進化。全ての能力がに上昇する。最終進化先は多岐にわたる。INTは0のまま。ランクはF
――――
うーん。まぁゾンビはなしだよな。それにしても普通はスケルトンに進化するんだろうけど、世界神様のおかげでゾンビへの道が開けたわけか。でもまぁ、最終進化先絞られたくないしスケルトンじゃね?
《スケルトンへの進化を開始します》
先程から流れているアナウンス? の声が聞こえた途端俺に変化が訪れる。
身体が淡い光に包まれ、内なる力開放される感覚。
数秒もすればそれは治まる。自分の手を見ると先程までとは違う明らかに健康そうな骨! てかさっきまで多分レッサースケルトンとかいう種族だったっぽいな。それにINTとかってことはステータスがあるってこt―。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりま―》
《Lvが25に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
あ、はい。
《進化の承諾を受けました。進化先候補から進化先を選択してください。ゾンビ、スケルトンアーチャー、スケルトンファイター、スケルトンメイジ》
――――
ゾンビ
肉を得たスケルトン。全ての能力値が跳ね上がる。レッサーゾンビ→ゾンビの個体よりも能力値が高い。突然変異個体。INTは0のまま。ランクはF。しかし、スケルトンとは比べ物にならないくらい強い。
スケルトンアーチャー
弓を操るスケルトン。DEXが上昇しやすくなる。INTは0のまま。ランクはF
スケルトンファイター
剣を操り徒手空拳をも使いこなす。STR、AGIが上昇しやすくなる。INTは0のまま。ランクはF
スケルトンメイジ
魔法を使うスケルトン。INT、RESが上がりやすくなる。ランクはF
――――
弓、いいねぇ。弓道をやっていた身では選びたい。しかしスケルトンに矢を射ることが可能なのか? てかステータスあるならステの割り振りしたいけど種族に左右されるっぽいし……今は偏らせるよりも全体的アップが望ましいからゾンビ一択か?
《ゾンビへの進化を開始します》
再び俺の体は光に包まれる。……が、先程とは絶対的に違うのは痛みを伴っているという点。肉を得るということは身体を作り替えているということ。そりゃ痛みも伴うわな。
先程は数秒終わった進化だが、今回はどうやら数分かかったらしい。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりま―》
うるさいうるさいうるさい! ミュートに出来ないのか?
あ、静かになった。あ、あのぅ、レベル上限時と、進化先の提案はミュート解除で……。
《Lvが50に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
お、一気に50レベか! いいねぇ。しますします。
《進化の承諾を受けました。進化先候補から進化先を選択してください。ハイゾンビ、ゾンビアーチャー、ゾンビファイター、ゾンビメイジ》
―――
ハイゾンビ
ゾンビの正統進化。その能力の上昇値は約三倍。INTは0のまま。ランクはE
ゾンビアーチャー
スケルトンアーチャーのゾンビver.。しかしその能力は約三倍。DEXは約四倍。INTは0のままランクはE
ゾンビファイター
スケルトンファイターのゾンビver.。しかしその能力は約三倍。STR、AGIは3.5倍。INTは0のまま。ランクはE
ゾンビメイジ
スケルトンメイジのゾンビver.。しかしその能力は約三倍。INTは約四倍。ランクはE。
――――
説明雑すぎるて。しかし、どれも魅力的だなぁ。まぁゾンビになってるってことはスケルトン系の最上位種であるリッチとかになれないだろうし、魔法系を伸ばす必要性はない。アーチャーはとても魅力的だが、やはり偏りはまだ避けたい……。
ハイゾンビで!
《ハイゾンビへの進化を開始します》
そして再び光を纏う。今回は最初と同じく数秒で終わったのだが、問題がひとつ。身体の変化がえぐい。見た目の変化ではなく感覚がえぐいのだ。なんかもう万能感に溢れて今ならなんでも出来るって感じ。
もう進化は後にしてダンジョンから出るのもあr―。
《Lvが100に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
あ、うん、します。
《進化の承諾を受けました。しかし、今回の進化では進化先は一つだけになります。屍鬼》
―――
屍鬼
一気に再び三倍ほど能力が上昇する。見た目は人間に近づく。さらに一気にCランク魔物の仲間入り。
―――
へぇ。悪くない、てか全然良い。それに書いてないと言うことは……。INT上昇確定! INTって普通知力表すけど多分この世界だと魔法系のステータスだよな。いよいよ魔法使えるのか!
《屍鬼への進化を開始します》
こうして本日四度目の進化を果たす。何回進化できるんだよ。あの人間たちと骨のドラゴン経験値美味すぎる。
っと、ゾンビから屍鬼になるのにもそう時間がかからなかったらしい。
「まだまだ死霊っぽく、不健康そうな肌の色だが、ゾンビの時よりはマシだな」
そう思いながら頬を触る。うん。カサカサだ。これが屍鬼か。てか
《レベルが200に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
おっふ。もうLv200。パネェなマジで。上限とかあるんか? そもそも。それよりもステータスが見たいです。出来ますか? そう念じると、ヴォンという音とともに頭に情報が流れ込んでくる。ん、なになに。
――
種族:屍鬼
名前:
年齢:0
称号:女神に見放されし者 世界神の加護を受けし者 ドラゴン殺し 勇者殺し
Lv200
脅威度:C
STR:612
AGI:647
INT:525
VIT:553
RES:540
DEX:602
LUC:500
――――
まぁだいたい三桁くらいか。そんでもって脅威度ってのが説明にあったランクだと思われる……。
問題は称号だ。女神に見放されし者、世界神の加護を受けし者はまぁわかる。不死者も理解できる。ドラゴン殺しも身に覚えありだ。勇者殺しってなんだ? あの人間たち実は勇者だったのか? 俺がなる予定だった勇者? 復讐完了ってか? でも女神の話を聞く限り勇者ってのは地球から連れ来る感じだったし……。
ちらりと人間たちの方を見る。どう見てもこっちの世界の人間だよな。魔法使いとか耳長いし。エルフやん絶対。となれば勇者ってのは何人かいて勇者になる過程もいくつかあると考えた方がいいが……。魔王も何人かいるのか? ひょっとして。まぁそんなことは要らん。そろそろ――
進化します。
《進化の承諾を受けました。進化先候補から進化先を選択してください。
―――
下級吸血鬼
吸血鬼族の下級種。銀製の武器、ニンニク、日光に弱い。吸血鬼族は他の
吸血鬼
一般的な吸血鬼。一説には吸血鬼は既に滅んでいる。高い魔法技術と身体能力で人族を蹂躙し続けたという伝承が存在する。下級吸血鬼の進化を踏まない分、下級吸血鬼を経て吸血鬼に至った個体よりも能力が劣る。ランクはA。
ワイト
進化をしないと言われている屍鬼の突然変異個体にだけ進化することが許されている種族。能力値は屍鬼の能力値を底上げしたようなもの。INTとRESが上昇しやすくなる。しかしそれもヴァンパイアからすれば微々たるもの。ランクはB。
――――
うーん、特殊個体の俺からすればワイトになるの1番なのだろうが、強さを求めるなら下級吸血鬼だな。
というかまだまだ進化が残っていてレベルの上限がある世界ならいち早く上の段階に進化してより高みを目指すのが普通ではないか?進化の回数が同じなら上位種であるヴァンパイアになるべきだが……。その辺どうなんだ?
《レベルの上限値は種族によって異なります。また、最上位種の最高レベルでLv999。つまり進化できる数は限られ、進化過程によっては進化の回数が減ります。同レベル帯の魔物同士であれば進化回数が多い方の個体値が高い傾向にあります》
そんなにたくさんの情報求めていた訳では無いが……。となれば吸血鬼の選択肢は消えるな。ワイトだが……。説明文的にわいとの次の進化先は無いかもしれない。ここでヘマは出来ないし安全策で下級吸血鬼で!
《
うっ、まじか。さっきは数秒で終わったのに今回は結構長い。身体を内部から作り替えられている感覚……。
「あ゛ぁ~。はぁはぁ」
ぺたぺた。なんだこれ! 数分にわたる進化が終わり、頬を触ると不死者のそれではなく人間のような肌触りであった。肌は……不健康なくらい白いな。これがレッサー……。再び俺の脳を万能感が襲う。屍鬼の時より数倍強くなった気がする。ちらりとステータスを覗いて見たところ2000を超えているし、明らかに強くなりすぎているな。
《レベルが500に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
まじか。もちろん進化します
《進化の承諾を受けました。しかし、今回の進化では進化先は一つだけになります。吸血鬼》
はい、吸血鬼でおなしゃす。
そして再び光に包まれるが、すぐに終わってしまう。が、変化はすぐに訪れる。現在進行形で力が増していっているのだ。なんだこれは。いや答えはひとつだろ。レベル上限が上がって今もまだレベルが上がり続けてるから力が増していっているのだ。
―――
吸血鬼
下級吸血鬼の正統進化。下級吸血鬼の身でありながら吸血鬼に至った変態、或いは突然変異個体。弱点を克服し、残る弱点は太陽のみ。噛み付くことで、下級吸血鬼の眷属を増やすことも可能になる。対象は二足歩行型の人間から四足歩行型の獣まで、多岐にわたる。自分より格上を眷属にすることは不可能。ランクはA。
――――
んじゃステータスでもみようかな――
《レベルが750に到達しました。進化が可能です。進化しますか?》
はい。750ってことは今回かその月が最後かな。
《進化の承諾を受けました。しかし、今回の進化では進化先は一つだけになります。
はい、そんじゃそれで。能力の確認は後でいいや。
――
種族:上級吸血鬼
名前:
年齢:0
称号:女神に見放されし者 世界神の加護を受けし者 ドラゴン殺し 勇者殺し
Lv 788
脅威度:S
STR:11000
AGI:12400
INT:15000
VIT:9700
RES:10800
DEX:10000
LUC:500
――――
788レべで打ち止めか。それにしてもめちゃくちゃ強えやん。まさかの平均値一万超。脅威度S。目指せLv999!
◇
※あとがき
読者の皆様は恐らく一気に強くなるより少しずつ強くなる方が好きな方が多いでしょう。私も同じです。しかし、成長過程でのステータス考えるの難しいっすよね。
タグにもありますが、主人公最強です。つよつよ主人公を見守ってください。
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