あとがきです。

最後まで読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。色々なご意見があるかと思いますが、私の趣味、嗜好が強い作品を読んで頂けただけで感謝しています。


以下に作品解説を書かせて頂きました。

もしよろしければ読んでいって下さい。


話の前提として私は再構築否定派です。再構築の物語を読んで納得出来たのは2作品くらいしかありません。


快楽堕ちする妻と負ける夫って結末が大嫌いなのですが、ノクタで読んでしまって・・それ以外でもモヤモヤしていたので、それの解消目的の作品です。


内容は妻は間男に性的に依存、最後に地獄のビデオレターが送られて、夫は鬱勃起で終わり。


NTRモノのテンプレではありますが、読後感はマジでクソでした。

書いている作者様は、そういう作品を書こうとして書いているので、私がこう思うって事は作品としては成功なんです。ただ私がNTR性癖ではなかっただけで・・・


最初の構想では主人公の自死をきっかけにして関係者全員が阿鼻叫喚の地獄絵図でした。

ですが私がヘタレの為、書くのが辛すぎて断念。なら奪い返そうに変更しました。


しかしそれも上手くいきませんでした。

私の書く主人公は、ずっと懺悔風の何かをしている嫁さんに奪い返す価値を見いだせないんですよ。

まだ愛しているからこそ、一緒に居るとお互いツラいだろうと考えるんです。それを耐えてまでお互い一緒にいる意味あるのかと。


6、7話で間男に復讐する訳ですが、主人公のユリに対する復讐は、間男への復讐にユリを利用して、事件へ巻き込む事でした。不貞の事実を関係者全員に、最悪な形で白日の元に晒す。


たまたま間男がゴミクズだったため、ユリも被害者になり、主人公も犯罪者にならなくて済みましたが、これが普通の人間だった場合は結果も違っていたと思います。


主人公は喪失感により、自棄になっているので後者の場合であっても自分は構わないと考えています。

ユリへの復讐には迷いがあるつもりで書かせて頂きました。


7話で私が考えつく限り1番最悪な形で、ユリは自分の愚行をたっぷりと突きつけられて絶望していますが、それは主人公の意図していた物ではありません。あれはユリの行いが報いとして返ってきただけです。


ユリはそこで「覚悟完了」して以下の事を理解します。

・これまでの関係が元に戻ることはない。

・許されるとかは自分のエゴであること

・自分は性的に元には戻れない


その後主人公が間男を倒すことによって、追い込まれていた精神状況も相まって、改めて主人公に強い愛情を持ちます。


そしてユリはマゾとして開花してしまった自分を主人公に受け入れて貰い、ご主人様とマゾという新たな関係を構築しようとして行動します。


私の感覚なのですが、謝罪をされると余計にイライラする事ありませんか?謝罪より、覚悟を行動でもって示される方が受け入れやすいと思うんです。


そして主人公はその覚悟を理解してユリを受け入れます。

たった数時間で何で理解出来るのって思われるかもしれませんが、私はこう考えています。


ユリが不貞をするまでの7年間は2人は幸せでしたし、信頼し合っていました。そんな関係性があったのであれば、信頼は壊れてしまっていたとしても相手の変化にはすぐ気付くだろうと思うのです。


NTRモノで良くある、手遅れになるまで全然気が付かなかったって、相手をちゃんと見ていたらそんな事ある訳無いって思うんです。

それのモヤモヤ解消です。


それと主人公には元々サービスSの素養があったっていうのが裏設定です。ガチサドではありません。ガチサドの気持ちは私は理解しかねるので書けないです。

これで奪い返し完了という流れでした。

無自覚系主人公も嫌いですが、今回は主人公の無自覚奪い返しとなりました。復縁の為に行動したのは全てユリです。主人公はそれを受け入れただけ。


結局シタ側が覚悟決めて、努力して、自ら動かないとどうにもなんないと思うんです。それであとは運でしょう。


かなりご都合主義になりましたが、そうじゃなきゃ復縁なんてなかなか上手くいかないと書きながら再認識しました。

私的にはこの話は前の関係を求めての再構築で無く、一旦全てを壊しての新たな構築だと思っています。再出発です。


返信にも書かせて頂きましたが、ちょっとでもズレていたら失敗していたと思うんです。

そしてそうなったとしても誰も責めることは出来ないと思うんです。


このお話では、この世界の神様である私が、復縁のお手伝いをしたから上手くいっただけで。


浮気って、人の心の根幹に関わる問題だと思います。なので読んで下さった方はこの作品に対して色々なご意見があるかと思いますが、出来れば不快に思われる方が少ないことを願います。

その為に、長々と作品解説をあとがきとして書かせて頂きました。


最後にこの作品を読んで下さりました皆さまに、もう一度感謝を伝えさせて頂きます。

どうもありがとうございました。


追記ですが性癖を暴露出来て、それがピッタリの相手に出会えたら、クッソ幸せだろうなと私は本気で思っています。

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