機動戦士ガンダムD

幸沢和正

月に散る(書いてもらった後に矛盾点修正)

サニー、あの女に同情してるんじゃないだろうね』

月面都市フォン・ブラウンで3人で過ごした時間を思い出していたのを察したのか、ティアラが怒りをにじませた口調で言ってきた。


((バカ言え、ミノフスキー粒子の濃度が薄いんだ、通信は切ってテレパシーだけを使って会話するぞ))


『聞かせてやってるんだよ、最後にお友達の声を聞かせてやるのが礼儀だと思ってさ』


((趣味悪いぞ、煽るのもそのへんにしとかないと本気で殺しにくるぞ))


((だね相棒、まずは都市から離さないとね、行くよ!))


ティアラが乗っているデルタカイのデュアルアイとオールビューモニター越しに目が合う。

気合い入れてくれるなぁ。


『戦場でよろしくやってんじゃねぇよ!』

ニカツーが操るレッドウォーリアが俺のデルタガンダムに迫る。


やはりニカツーはデルタガンダムを狙ってきた。

デルタガンダムを市街地から離しておいたのは正解だったな。

俺はビームサーベルの刃を出して構えるとレッドウォーリアは実体剣を構えてて真っ直ぐ突き刺す姿勢で突進する。

俺はその刃を前傾姿勢で交わしてそのまま機体をくるりと回転させシールドでレッドウォーリアの実体剣を弾いた。


『へぇ、強いんだね』



ニカツーがひるんだ隙に俺が飛び上がってレッドウォーリア目掛けてビームサーベルを振り下ろす。

すぐさまレッドウォーリアが右腕からビームサーベルの刃を出して鍔迫り合いになる。



『チッ、サニーは女に手をあげるんだね?死ぬ?』


ニカツーにはデルタカイに乗っていると伝えたはず、なんで俺だってバレた?

何か引っかかる、違和感を覚えた。


ビームサーベルを弾き返されて俺は一旦レッドウォーリアから離れた。


((ティアラ!メガ粒子砲を撃て!))


((分かった、撃つね))


ティアラは撃った。

直撃直前でメガ粒子砲がかわされた。

俺はそれを見てビームライフルを2発撃った。


2発とも不発だった。


((ティアラ!強化人種が覚醒しやがった!))


((聞こえてんだよ、ティアラもサニーの声も))


((この女!))


ティアラがビームサーベルを引き抜いてレッドウォーリアに切りかかる。


((よせティアラ!))


ティアラをかばいに行こうとした瞬間、レッドウォーリアのデュアルアイがこちらを捉え、その奥から強い殺気を感じた。


((お姉さんの仇!))


ビームサーベルを引き抜き切ろうとした瞬間に瞬間に実体剣で切り裂かれた。

コックピットの横から実体剣が出てきて、俺の意識はそこで途絶えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

機動戦士ガンダムD 幸沢和正 @kazumasa_yukizawa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る