第29話 共存と新時代


俺達はどんどん死者退治人本部を進んで行く

すると大きな広間に出た


そこには白い着物を着た美少女が居た

銀髪ロングヘアーで巨乳である。


「アンタが死者退治人のリーダーか?」


俺は聞いた


「そうです、私こそ死者を退治するもののリーダー。」


俺はとりあえず思いのたけをぶつけた


「無害な死者を退治するのをやめてくれないか?

 死者を退治するなら、有害な死者だけ退治すればいい。」


リーダーは抑揚のない声で言った


「無害有害の根拠は?無害だと思った死者が、人間を殺さない保証は?」


「無害な死者が人間を殺す保証もない。」


リーダーは呆れたように言った


「平行線ですね、結局は戦いで決着をつけるしかない」


リーダーは何かを撃つような構えをする

何をする気だ


俺は何があっても仲間を庇えるように、構えた

リーダーはかまいたちのような斬撃を撃って来た


かわせば仲間に当たる、かわせない。

俺は霊力を強めて防御した


「がはっ!!」


かまいたちは防御を少し貫通する

俺に切り傷が出来る


「仲間を庇うからそうなるのですよ、かわせない速度でもないでしょうに」


「だとしても、俺は仲間を守る!!」


俺はそう言いながらリーダーに殴りかかった

俺はリーダーを連続で殴る、殴る


しかしリーダーは効いてないようだ


「なんでだ、なんで効かない?」


「私は霊力を地水火風に変換出来るので

 地の力で自分を覆っているのですよ」


地の力で自分を覆う?


「なら、それ事ぶち抜くまでだ」


俺は霊力を拳に一点集中させて

殴りかかった。


だがリーダーに背負い投げされた


「じゅ、柔道!!」


「一通り武術は嗜んでいるもので。」


俺は地面に叩きつけられる


『十兵衛』『リーダー!!』


心配する仲間たちの声が聞こえた。


俺はすぐに立ち上がった


「大丈夫だ、勝てる。」


「その自信はどこから来るのでしょうね。

 これまでの戦い、どう見ても。

 貴方と私の力量差は歴然なのに」


確かに力量差はあるのかもしれない

だが希望はある


霊力の一点集中に対し、投げで対処したと言う事は

当たれば効くと言う事だ


後は霊力の一点集中で攻撃を当てればいい

俺は右手に霊力を一点集中させ、殴りかかる


だがリーダーは柔道で投げて来る


「がはっ!!」


「だから、無駄なんですよ。

 霊力の一点集中は脅威ですが、当たらなければ

 どうと言う事はない」


「当たらなければな」


俺は笑顔で笑った

俺はリーダーが投げるのに掴んだ腕に、霊力を集中していた


「手に貴方の霊力が当たって…痛い!!」


リーダーの右手が焦げて使えなくなる。


「まずは1本だ、ここから反撃していくぞ」


俺は霊力を集中してリーダーの腹を殴った

リーダーの腹の地の防御が破れ、リーダーは吹っ飛ぶ


「ぐはぁ!!」


リーダーは立場上痛みになれてないのか

怯む


「痛い、痛い。待ったやめて、やめてください」


「やめないね!!」


俺は霊力を拳に集中させ、リーダーを殴りまくる


「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」


「がふっ!!ぎゃふっ!!きゃふっ!!きゃっ!!」


リーダーはボロボロになって倒れた


「これで死者と共存する気になったか?」


「共存します、しますからもう痛いのは…」


痛いのは嫌だから共存します、情けないリーダーだ。

だが、おかげで共存させれたんだから言う事はないな。




その後、死者退治人は新体制が敷かれた

”有害ではない、話が分かる死者は退治しない”

と言うルールが出来た。


そして死者も死者退治人になれるようになった。

俺、灯、強子、クリス、雷子は死者退治人になった




俺はお父様に呼び出されていた


「お父様、お叱りでしょうか?どんな折檻でもお受けします」


「なぜお叱りだと思ったのだ?」


なぜって、そりゃ当たり前だろ


「死者退治人にカチコミをかけて、死者の味方をしてしまいましたから。

 それでお怒りかと」


「…俺はお前に怒っておらんよ、新しい道を見つけたお前をむしろ尊敬すらしている」


お父様?


「俺は、死者を退治する事は出来ても

 無害な死者の事を考えることは出来なかった、だけどお前は違った」


………


「無害な死者のため立ち上がり、組織を変えて見せた

 俺は立派な事だと思う、立派な娘だと」


「お父様!!もったいないお言葉です」


お父様は言った


「今日限り俺は当主を引退する、十文字家の当主はお前に譲る。

 俺を越えたしな、ふさわしい」


十文字家の当主を、俺に譲る!!


「…出来るでしょうか?自信がありません。」


「出来るさ、お前なら自信を持て。」


前の世界で、俺はしがないフリーターだった

それがこの世界では名家の当主になるとは

人生分からないものだ


「…分かりました自信を持ちます、名家の当主なんて柄じゃない気もしますが」




その後俺は灯と強子から話を聞いた

死んだ炎文字と女文字に変わって


灯の家と強子の家が名家4家に変わったらしい。

実力主義的に2人が、4家当主になるようだ


少し前まで新人だった気がしたが、俺達ももう4家当主か。

頑張って行かないとな

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死者が蘇る年功序列がない世界にTS転生して、男として育てられる。 @sennkinn

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