第9話 PCX一人旅 相馬を走る
PCX160を購入して、初の県外ツーリングをしたのが福島・相馬への旅である。
7時、自宅を出て国道4号線を南へ進む。4号線は交通量が多いが、PCXは充分な出足と加速・ブレーキ能力があって大型バイクとそん色なく走れる。県境を越えて福島に入ると朝のラッシュに巻き込まれてしまった。当初は一般道で行く予定だったが、伊達桑折ICから復興道路に上がることにした。いずれは有料の高速道路になるが、震災後の復興のための道路として今は無料である。結構登りがあり、スピードはあがらない。トンネルもたくさんある。いつものことだが、高速道路はつまらない。80kmほどで走っている分にはPCXで問題はないのだが、それ以上になると後ろからせっつかれるのもいやな感じだ。
相馬山上ICで降りる。そこから相馬市にある中村城跡をめざす。
9時30分、中村城着。ここは相馬藩の本拠地である。小高い丘の上に城跡がある。それほど大きい城ではないが、守りやすく攻めがたい城であることは一目見てわかる。堀に囲まれ、それを越えても高い崖が待ち構えているのである。PCXをふもとの駐車場において、小1時間ほど散策する。上から見ると馬の運動場が広がっている。さすが騎馬軍団で有名な相馬藩である。
かつて、相馬野馬追いを見たことがあるが、7月の暑い日に、多くの騎馬が神旗の争奪をするのに感激した覚えがある。今年からは、熱中症を避けて5月開催になるようだが、また雰囲気が変わるかもしれない。
11時30分、相馬市内の食堂に入り海鮮丼を食す。近くに松川浦という港があり、新鮮な魚介類がとれる。コスパのいい海鮮丼だった。
12時30分、帰路につく。峠を越えて丸森町に入って自宅にもどることにした。相馬の北の新地から左に入り、峠をめざす。道は片側1車線と整備された道である。ほどほどのカーブがあり、結構楽しめる。時々、ダンプがやってくるので要注意だ。旗巻峠(標高197m)は、かつての古戦場跡である。仙台藩と米沢藩が戊辰の役で新政府軍と戦い、敗れた地である。PCXを停めて、手を合わせる。
峠道は丸森町大内で終わる。山あいの道だが、整備されていて走りやすい。また走ってみたい道のひとつとなった。今度は逆方向で走ってみようと思う。
大内からは走り慣れた道で自宅をめざす。田園地帯を走る。ここは出張やバイクでよく走った道だ。政宗初陣の地としても有名である。久しぶりだが、ナビなしで走れるのは気が楽だ。
今回のツーリングデータ
スタート時間 7時
到着時間 15時
走行距離 168km
消費燃料 3.2L(推定)
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