第6話 番外 GB400 SUGO体験走行

 今回はSUGOのレーシングコースの体験走行を紹介したい。中型免許をとって、すぐに買ったのがGB250。それなりにいいバイクだったが、物足りなくなって400を探していたら、中古のGB400TTを見つけた。本当はセミカウル付きがほしかったのだが、ネイキッドのシングルシートで、まさにマン島TTの雰囲気満載のバイクだった。シングル400の咆哮はさすがに魅了されるものだった。

 そのバイクをもって、SUGOの体験走行にチャレンジした。ほとんどがレーサーレプリカで、ネイキッドはわずかだった。

 3周走れるということで、意気揚々とピットレーンに並ぶ。

 1周目、ウォームアップランのはずが、バックストレッチにいくころには、皆100kmを越すスピードを出している。馬の背コーナーでは早めにブレーキをかける。ここで、レーサーレプリカに離される。私の周りには2台のネイキッドマシンしかいない。シケインを気をつけて抜けてから、そこから思いっきりアクセルをあける。それでも10%勾配ではスピードが伸びない。シングルの限界か?

 ダンロップブリッジをくぐって、2周目。ストレートに入って、スピードが上がる。メーター読みで、110、120、130,140と分かったが、この後上半身が浮き上がる。ネイキッドの限界を感じてしまった。ストレートエンドはやや登りになっているので、50m手前でブレーキをかけ、右第1コーナーにとびこむ。マシンを倒して曲がるが、すぐに体を元にもどし、第2コーナーでまた体を倒す。プロのレーサーなら体をななめにしたままターンするのに、初めてサーキットを走った私にできるわけがない。第3コーナーは左、次の第4コーナーはきつい左コーナー、ここはラインどりが難しい。インをとりすぎると次のS字で思うようなラインがとれない。S字は縁石ぎりぎりのラインをとらないといけない。万が一縁石にのると、かまぼこ状になっているのでスリップしかねない。そこからはハイポイントまで短いストレート。アクセルをあけるが、すぐに右コーナーがやってくる。その次は右のレインボーコーナー。天気によっては虹が見えるところらしいが、そんな余裕はあるのだろうか。ここからはバックストレッチ。下りのストレートなのでスピードがあがる。だが150kmで風の抵抗を感じる。これ以上だしたら、体が後方にとんでいきそうだ。100m手前でブレーキをかけ、馬の背コーナーを曲がる。次のSPコーナーは2つの左コーナーだ。SUGOは右コーナーが多いので、ここでの転倒が多い。気をつけてバイクを倒す。その後の右の110R。ここは気持ちいい。そして最後のシケイン。他のバイクに接触しないように走る。そして、10%勾配を登る。スピードがあがらない。後ろには125のネイキッド1台しかいなかった。そしてチェッカーを受ける。

 3周目は、追い越しなしでゆっくり走るはずだったが、先行したレーサーレプリカはスピードをゆるめず走っていく。こちらが第2コーナーを抜けた時にはS字を越えていた。私は無理をしないで、125のネイキッドと共に走る。無事にピットレーンに入り、体験走行終了。いい経験だったが、他のバイクとの性能差が明らかだった。やはりGB400のようなシングルマシンはスピードよりも、音を楽しみながら高原地帯を走るのが一番かもしれない。

 SUGOの体験走行には、その後も何度か参加している。先日もPCXで走ってきた。今はプロライダーの先導で走り、追い抜きはできないが、100kmを越す時もあり、PCXのほぼ限界だった。馬の背コーナーの突っ込みではプロライダーについていけなかった。

 ただし、体験走行で事故ると大変である。オイルを巻き散らすと10mで2万円、ガードレールを壊すと1枚10万円と言われている。保険はきかないので、くれぐれも安全運転に心掛けを。

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