第15話
食堂の扉を開けると夕食のお腹が減る良い匂いがした。
「良い匂いだな!」
俺はピィナに話し掛けるがロリコンだと思われているのかジテ目で返事をしてきた。
俺は誤解を解こうとピィナに俺の恋愛対象について言った。
「聞いてくれ!ピィナ!俺はおっぱいが大きい女性がタイプなんだ!そう!ボインボインなね!」
その言葉にピィナは一言
「…最低。下半身に脳でもついてるわけ?」
俺は一万ダメージを心に負った。
食事が運ばれ夕食が始まる。夕食はビーフシチューであった。一口口に頬張ると、楽園が見えた。しっかり焼かれていて香ばしく、美味さが凝縮され、煮崩れのしていない肉にソースに溶け込んで野菜の美味しさを最大限にまで引き出している。アクセントとなっている生クリームがまろやかさを出していて最高の一品だ。副菜のバターチキンライスはお皿にこんもりと盛られていて、バターの影響か、お米一粒一粒が輝いている。それも頬張るとこれまた極楽浄土が見えた。ケチャップの程よい甘さと酸味にバターのコク。隠し味なのか奥深い味がする。付け合わせのサラダと相性バッチリだ。
「めっちゃ美味しいです!」
俺はこの位の語彙しか持ち合わせていないのだ。たがエルマさんには俺が思っている事が伝わったのか
「有難う♪作った甲斐があるわ♪おかわりもまだまだあるから是非食べて頂戴♪」
俺はこの後10杯程おかわりをしピィナにドン引きされた事は言うまでも無い。
ーーー自室にて
俺は今日起きた出来事を振り返っていた。悪魔公爵と戦い森で全裸の状態でピィナと遭遇した後露出鏡と間違われ、女装してこの町へ戻ってきて、変な漢に絡まれて、ギルドに向かい、可愛くておっぱいがデカい受付嬢ナヌリーちゃんとオネェ様系ギルドマスターと出会い、コージー達と決闘をした後またコージーに絡まれた…よくよく考えると、俺…碌な目に会ってないか???コージーとか変なオッサンに絡まれたり女装したり、人生?蛇生であるか無いかの確率では???
そんな事を考えていると、思い出した事があった。
「あっ!俺コージー達からスキルを習得したんだった!しかも
俺はステータスを表示した。
名前
種族 八岐大蛇
Lv. 325
性別 男
魔力 66708
体力 100867
知力 2208
属性 闇・呪・炎・風・水・酸・土
スキル 共食い 呪 超回復 状態異常耐性
剛腕 アイテムボックス 超速
威嚇 王者の咆哮 悪魔召喚・使役
魔力増大 大罪・憤怒 剛力 幻術
資格 呪王
称号 悪魔殺し
特性 八つの魂 蛇型魔物の創造、使役
おぉ!魔力、体力、知力がめっちゃ上がってる!凄い!これはS級の魔物の中でもかなり強い方だ
称号と特性がステータスに加わっている!特性はピィナが言っていた通りの内容だ。
「それにしてもスキルと魔法が増えたなぁ…」
思わず俺は口に言葉が出てきた。
「剛腕と剛力の違いはなんだ…?」
不思議に思った為詳しくみてみる。
「えっと…剛腕は腕にだけ力を付与して、剛力は腕と脚にも付与出来るのか!」
成程。似ているけど確かに違う。
「幻術は…へぇー…相手に俺が考えた幻を見せる事が出来るのか…これは敵を錯乱させるのに向いているな!」
使えるスキルだ。相変わらず大罪・憤怒は文字化けして分からない。いずれ分かる時が来るだろう。
俺はステータスを閉じてベットに潜り込む。また強くてなった実感と共に眠りにつくのであった
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