第13話 迎え
その時である。
アンナレッタは、思い切り腕を引っ張られて年寄りの胸の中に抱き寄せられてしまった。
「姫~~!! サヤから話があった時は、じいは気がおかしくなりそうでしたぞ!! ……で!? 何処へ行く気だったのですか?」
「ロッソ!!お前が来たのか!?」
「当たり前です!!姫が誘拐なぞにあったと聞いたので、飛んで参りました。誘拐犯が心配で、心配で……命までは取らないにしろ……姫は容赦がありませんからな!!」
ロッソの言葉にアンナレッタの顔は、カエルのように膨らんだ。
「さぁ、姫。帰りますぞ。アンドレア様が、ドーリアまで迎えに来ています。」
「嘘だ~!!」
父がアンナレッタのために、西域まで来るはずがない。
「風の騎士、飛んでくれ~~~!!」
アンナレッタはロッソに思い切り手を握られていた。
<どうしても、そのオッサンがついて来ちまう。今の俺に二人は無理だ。諦めろ>
「そんな~~」
こうして、アンナレッタは泣く泣く、銀の森へ帰ったのだった。
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