オトナなアオハル

@kishidan127

第1話 口説かれるがまま

私は、この4月から会社の転勤で栃木の田舎から福岡の中心部へ来た。もともと栃木の同僚としか基本的に関わりがなかったせいで、こっちでは知り合いも仲の良い同僚すらいない。もうひとつ付け加えると彼氏すらいない。25歳独身『小林雫』。

ま、仕事に支障があるわけでもないし私は淡々と仕事に勤めていた。

4/12(金)この日は、会社主催の会社の人たちだけのスポーツ大会が開催された。そこまで同僚と仲良くなったわけでもなかったから、ここで少しは存在をアピールできるチャンスと思い、少しの緊張とイベントというものへの楽しみな気持ちで望んだ。5つのチームに振り分けられ、スポーツ大会スタートした。1種目『バスケットボール』。

実は私、小中高とずっとバスケ馬鹿だったので、

真っ先に挙手をした。その時の私はバスケがしたいですオーラ全開の目をしていたとあとから聞いて恥ずかしくなった(笑)

ゲームがスタートし、まずはディフェンスから。

足が当時と比べて動きは悪かったけど付いていけないものでもなかった。オフェンスになってもドリブル力は健在で、めちゃくちゃ楽しんでゲームセット。結果はなんとっ負けてしまった…。

楽しく出来たことが満足で悔しいといった感情はなかった。え?なんで負けたのかって?それは…

見方チームにバスケ経験者1人(私)。相手チームにバスケ経験者4人。5対5のゲームルールでこの経験者の人数の差。流石に力及ばずでした(笑)

チームベンチに戻ったときみんなから賞賛を受け本当に嬉しくなっちゃって転勤以来一番の笑顔だったかもしれない。そのあとのフットサルは、バスケのあとだったというのもあってお休み。借り物競争は、走者では参加しなかったのですが借り物の側で参加しました。その時のお題が『魅力的な女性』冷やかしがすごくて恥ずかしさでとっさにベンチの後ろに隠れてました(笑)。チャンバラは、外野で見学兼応援をして、チーム対抗リレーでは、走者として出場者、社長と一騎討ちで走ったのだが社長と接触して2人とも転倒!目があった瞬間2人して大笑い仲良くゴールしました。

スポーツ大会も終盤になり次は打ち上げでBBQ。

チームの人と仲良くなれて飲みの会でもまた、いろんな人と仲良くなれました。その中の1人。実は同じチームで気になる人がいるんです。ずっと遠くで見ているだけで話すことはあまりなかったのですが、まさか向こうから話しかけられるなんて…。

彼『ばやしーー!隣おいでよ!』

私『はい!飲み物受け取ったらいきますね。』

普通に返したけど心はバグバグでしたよホント。

29歳独身本村翔(かける)。体を鍛えるのが好きな人なのだろう体が大きい男性。

彼『バスケの時マジすごかったよね!1人で3人抜      いたときはマジ格好よかったよ!』

私『ありがとうございます!本村さんもゴールキーパー神ってました!』

スポーツ大会の話題で盛り上がり、一通り話し終えたかなと言うタイミングで私はお酒を取りに行こうと席を外そうとしたとき、急に腕をつかまれ次の瞬間にはまた座っていました。

彼『ばやしが良ければなんだけど、今日この会終わったら俺んち来ない?』

私は、酔った勢いでふざけてるのだと思い笑いながら再び席を立ちお酒と水を取りに行った。

私『これお水です。飲んだら少しは落ち着きますよ。』

正直、目を見ても酔ってる人の目ではないし、ちゃんと受け答えも出来ていたので、この人はこーゆー遊びをする人なんだなって少し残念になりました。

彼『オレ遊びじゃないよ?可愛いし話し面白いしオレはいいと思うんだけど』

優しく笑いながら余裕そうで少し意地悪な言い方をしてきた。私も気になっていたし酔っぱらってたって口実で行ってしまおうかとも思ったが、

私『そんなこと言われるのは嬉しいです!でも、そーゆーのはよくないですよ。あくまでも同僚なんですから。』

彼『オレのこと嫌い?好き?』

私『同僚として好きですよ。』

彼『同僚として一緒にいるのはなし?あり?』

私『それは…。ありかもしれないです。』

私の馬鹿!流れに身を任せてしまった。

健全に恋人以外の人としかそんなピンクな雰囲気になりたくないっていう私のポリシーが…

え、私本当に家まで付いてきてしまったけど…

恐怖とか不安とかそんな感情通り越して

真っ白になってしまった。。。

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