応援コメント

春の夜」への応援コメント

  • なんとも、暗示的で色んな問いかけをしているような……そして、読む人によって様々なものの見方ができそうな物語でした✨

    私も、もの作りの端くれですので、似たような事はよく見聞きしました。
    良い腕の職人でも、材料となるものが手に入らなかったり、作品が逸品でも現代では需要がほとんどなかったり……私の業界では、分業がされているのですけど、儲かるのは最終工程に近い人だけだったり……と💦

    時代の変化や、価値観の波に翻弄されて消えていく技というのは、儚く悲しいものです。
    その中で、最も哀しいのは……、不本意な仕事をせざるを得ない状況の人……でしょうか。

    作中の職人は、自分の持つ技術に誇りをもち、その技と共に、喪われていったと思うと、例え罪だったとしても非難する気にはなりません。
    現代でもアーカイブされたものしか残っていない技もありますが……技は人の中に残ってこそだとも思いますけど…同時に、必要とされなければ消えてしまうのもまた必然なのかと、我が身を思ったりしました✨

    たぶん、私は他の人とだいぶ感じかたが違うと思いますけど💦
    心に残る作品、読ませていただいてありがとうございました✨

    作者からの返信

    コメント、ありがとうございます!
    実際にもの作りをされる方にお読みいただき、またご感想をいただけたこと、大変嬉しく思います。

    様々な条件が移り変わっていくなか、職人さんの技術を磨き、継承していくことも並大抵の大変さではないことと想像します。
    本作の登場人物も、自分ではどうにもならない事柄の影響を被ってしまった、苦しい立場の人だったろうと思います。
    法律に反することをしてはいますが、かといって責められるかといえば、なかなか簡単なものではありませんよね。色々と思いを巡らせるきっかけになれて幸甚です。

    こちらこそ、拙作をお読みいただきありがとうございました! 重ねてお礼申し上げます。

  • 人間は自然をエゴで歪めてしまうけれど、それを回復させようとするのもまたエゴなんだと感じました。リョコウバトやステラーカイギュウの例を鑑みて、そのような処置は仕方ないことだとは分かるのですが。
    生活の糧と職人の誇りを奪われたおじいさんの気持ちを考えると、とてもつらくなります。だから、犯罪に手を染めてしまったのでしょうが、それに耐えきれなくなってしまったと考えると、きっと根っこから真面目な人だったと思います。
    「真新しい靴がステップ」という難しいタイトルですが、作りたての鼠の革が動くという発想には脱帽しました。このステップを訊いてみた、見てみたいと思わせる構成も素晴らしかったです。

    最後に遅くなりましたが、自主企画への参加、ありがとうございました!

    作者からの返信

    このたびはお題をいただき、また本作へのレビューもいただきまして、どうもありがとうございます!
    『真新しい靴「が」ステップ』ということで、どうしても靴単体で躍らせてみたくなりまして…結果、存在しない動物が生み出されることになりました笑
    職人の技術を磨いたり継承したりすることも大切ですが、貴重な動物を保護することもまたしかり…ですよね。おじいさんは犯罪に手を染めることになってしまったものの、真面目で善良な人だったのだろうと思います。
    ウカレネズミの靴のステップを見てみたい、聞いてみたいという気持ちになっていただければ何よりです。自主企画の主催、お疲れ様でした!

  • 一つの時代の終わりとともに消える、職人の命。
    はかなくも、懸命に生きた灯火のような明かりを感じました。
    これを悲劇と呼ぶか?、ロマンと呼ぶかは人それぞれでしょうが、わたしには、ロマンティックな作品として映りました。

    作者からの返信

    ありがとうございます! 確かにこういうの、職人のロマンかもしれませんね。悲劇的に見えるけど、本人はこれでなかなか満足だったかもしれません。