第84話 血盟の謎は深まる②
ご家族皆さんがカオス状態だ。
「待って、待ってください。1人ずつ申告をお願いします。家族ごとに並んでください」
タウさんが一番端に居たアネ一家を見た。
「
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「
「
「
「アネは結構です。ご家族の方だけお願いします」
「
「
「
「
「
「ねぇ、びっくりねぇ。
「
「かかか
驚いたな、いつの間にステータスが表示される様になってたんだ。全く気が付かなかったぜ。しかも全員?
俺だけでなく、異世界戻り組は皆驚愕していた。だって全員だぜ?しつこいようだが全員だぜ?
「……全く、私とした事が、こんな重要な事に気がつかなかったとは。恥ずかしい限りです。ゆうごくんからの連絡がなければこの先も気がついたかどうか。ゆうごくん、ありがとうございます」
『それにしてもどう言う事でしょう? タウさん。地球の砂漠だけに起こったのでしょうか?』
「いえ、まだ解りません。ゲーム内に情報を少し流しましょうか。もしかすると他の血盟にも起こっているかもしれません。ゲームの検証が必要ですね。ゆうご君のご友人は全員脱退済みですか?誰かが残ってこの先ステータスが表示されるか検証をしたいところですね」
『すみません、全員抜けてペナ待ちです』
「そりゃそうだよな。誰だって出せる物なら出したいよな」
「そうですね、ひとりだけ待てと言うのも酷ですね。ゲーム内で他の血盟を見かけたら話してみましょう」
ステータスをチェックしていた中で
「ねぇねぇ、ちゃんとブックマークが残ってるー。私がメモに書いてたの全部あるよ」
「あ、ほんとだ、僕もある。ニオン水戸店」
ん?どう言うこった?
ブックマーク一覧はステータスに表示される。つまり、ステータスにブックマークが記録されるんだと思ってた。
今初めてステータスを表示させた皆はブックマークは空欄じゃないのか?
「驚きですね、ブックマークには既に記録済みですか」
「どういう事でしょうね」
「…………ステータスは、見えないだけでもしかすると早い段階からあったのかも知れません」
「つまり、非表示になっているだけだと?」
「ええ、それが何かのキッカケで表示された」
「キッカケ……何だ?」
「いえ、解りません」
皆が黙り込んだ。そしてゆうごがポツリと呟いたのが聞こえた。
『キッカケはゲーム、LAFである確率は高いですね。それと血盟、それが地球の砂漠だけなのか、他もなのか、それはまだ不明ですが』
「そうですね」
タウさんが静かに答えた。
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現在の『地球の砂漠』の血盟 19名
盟主:タウロ
カンタ、ミレイユ、アネッサ、ゆうご、マルク
翔太、真琴、憲鷹、芽依、有希恵、美穂、美咲、
柊一郎、希和、隼人、清華、北野大地、北海太郎
『月の砂漠』の血盟 3人
盟主:ウサ男(OFF)
カオ、花屋敷ゴロウ(OFF)
「俺だけひとり……寂しい」
俺の呟きに反応したタウさんは何故かマルクの方を向いた。
「マルクくん、ダメですよ?カオるんの血盟に移るのはやめてください。月サバは現在血盟主がログインをしていない。申請しても加入出来ませんよ。」
「うっ(何でわかったの?父さんとこに入ろうと思ったの)」
「カオるん、こっち入ろうと月サバを抜けるのはやめてくださいね。何が起こるかわからない今、抜けた事でステータス画面が消えたりしたらおおごとです。とりあえずは月サバのままでいてください」
「むっ(何故わかった?ツキサバ抜けようと思ったのに)、おおぅ」
ゲームで血盟は50名がマックスだ。
地球の砂漠は現在はこちらが16名で北海道3名を加えて合計19名。
残り枠は31名。当然こちらでも今後は増やしていくだろう。……俺の枠、空けておいてくれるだろうか。
タウさんがゆうごに聞いたところ、現在一緒に避難生活を送っている大学の友人達は12名だそうだ。他にご近所さんも居る。
思ったより多いな。だがゆうごが大勢と一緒にいる事もわかり少し安心した。
その12名は大学でゆうごと同じサークルに入っていたらしい。
ゆうごくん?もしかして陽キャか? 前にコミュ障とか言ってたくせに友達が多いね。……別に羨ましくなんかないやい。お、俺にはマルクが居る。みんなも居るからな。
しかし謎だらけだな。俺にはわからぬ。まぁわからん事は考えても仕方がない。謎解明はタウさんとゆうごに任せるぜ。
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