中1後編 姉VS裏切り者 ※身内だからって、必ず秘密を守ってくれるわけではありません。

 ※ここからは前編を読んだ人のみ、来てください。


 ……この文を読んでいる人は、前編を読んでるんだね?

 じゃあ、続きです。


 本というビッグサプライズの下準備が整った今、あとやることは、絵を描くこと。

 何か絵を描くとなれば、イメージがぶっ壊れていくのが私の絵の力です。


 妹でもできたんだ。

 私にも……できるはず。


 私は自分の才能を過信し、いざ、と書き始めた。


 妹のように、真夜中の時間を使ってやることはなかった。


 そのかわり、バリバリの昼間に書いてやったんです。


 なぜかと言うと、何やってるの?と聞かれたときの対処法があったからです。


 それは。


「これ、友達に描いてあげたくて、描いてるんだ」


 すごい作戦です。

 素晴らしい作戦を、またも思いついてしまった!


(あ、雑学ですが、嘘をつくときには第3者を入れるといいらしいですよ。例えば、『先生が呼んでたよー』と言えば、先生が⁉と思い、疑いませんよね。こういう嘘は、場面で使ってくださいね!)


 そして、見事3冊ほどの本の、登場人物集合絵を描いたのです‼‼


 色塗りもして、あとは当日を待つだけ。

 何も心配することなんて、ないはずだったのです。




 しかし、ここからだったのです……。


 私の未来は、崩れ始めていた……。


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 誕生日当日。

 学校が終わり、二人で家に帰ってきた私たち。

 何もないように、「友達から、これもらったんだ~!」なんて言ってますけど、内心ドッキドキです。


 ネットで購入した本は、確か、ちょうど今日の6時ごろに届くはずです。

 それまでに宿題を終わらせるよう、なんとなくうながし、さっさとやるべきことを終わらせればいいのです。


 ――ふふ、驚くかな?


 今回は妹から先に読ませてあげよう。


○○いもうと~。早く宿題、終わらせよ?」


 私がカバンを持って、2階に上がろうとした、その時です。

 親の声が、届きました。


□□わたし~今日届くでしょ?○○いもうとも終わらせな?」

「え…………」


 何も知らない妹は、何のこと?と首をかしげています。

 私の口からは、え、という、その一言が漏れました。


 親は私がを忘れていると思ったのでしょう。


「だから、あれだって。今日届くじゃん。○○いもうとにあげるんでしょ?」


 まてまてまてまて。

 そのこと、忘れてないから!

 

 なんで言ってるの、それ言ってるから!

 バリバリ秘密を漏らしてるって!


 それ以上、言うなああっ‼


 このとき、私は心の中は大混乱でしたけど、実際口にはなにも出していませんでした。


 ――だって、「何言ってるの!」なんて言ったら肯定してるのと同じじゃん!


「え?なんのこと?」


 私がそう言った直後、家の中にある、我が家の機械アレクサが、配達予定をしゃべりだしたのです!





『配達予定の荷物が一軒あります。本、○○○○〇が今日の6時、配達予定です』




 ……………………………………………っ⁉

 私が何とかごまかそうとあたふたしていると、妹はさっさと2階に上がっていきました。


 妹は鈍感と言われがちだか、私的には敏感だと思っている。

 そう、誰よりも。


 終わった。

 もう、終わったよ、これは……。


 なんで言ったの。

 なんで、言ったんだよっ!!!???





 予想もしていなかった、裏切り者。

 それは、親と、我が家の機械でした。



 最悪だ。


 親も、何も反応しなければいいのに、その機械の声を聴いた瞬間「ヤバ!」なんて言うものですから、これは完全にばれました。


 ――せめて、何も言わずにすまし顔で立っていた方が、よかったよ。


 恐る恐る、部屋に戻って妹の顔をちらりと見ました。

 普段と変わりません。


 でも、耳はいいし、勘はいいし、気付いているはずです。


 そう思って、私は焦らす必要がないと判断し、まず、絵を渡しました。


 妹はというと、喜んでくれたみたいです。

 ホッとしながら、私はもう一つのプレゼントの内容を、暗号化して妹に渡しました。

 妹はすぐ解き終わったみたいです。

 解き終わってすぐ、「分かってた」と言われました。

 結構ショックでしたが、まあいいでしょう。


 その後、ゆっくりと本を読みましたとさ。



 ハッピーエンドでしたが、


 親と機械によって、プレゼントの内容がばれた、よって、敗北!


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 いやあ、なかなかの戦いでしたよ。

 思い出して書くと、結構楽しいもんですね。


 それじゃあ、また今度の誕生日出会いましょう!


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絶対秘密のミッション!双子の妹に贈る、誕プレ準備の裏側奮闘記!! ほしレモン @hoshi_lemon

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