もう三国志なんて書かない
亜咲加奈
評価されたければ曹魏だけは書くな
まず、読んでくださった皆様に心から感謝申し上げます。
このことだけはずっと変わりません。
私は骨の髄までれっきとした曹魏ファンである。
無名の私なんぞが書いた作品を、読んでいただけただけでもありがたいと思う。
アマチュア作家だし、賞取ったわけでもない私が書いた小説に目を通していただけただけでもありがたい。これはまごうかたなき本心である。
ついに連載が終わった。
長かった。
500355字。これが私の書いた「曹魏の三国志」の字数である。
そして今はもう表題の通り「もう三国志なんて書かない」という心境である。誤解を招く恐れがあるので弁明すると、正確には「もう三国志なんてしばらく書かない」と言いたいのである。なぜなら私は、私なりに「三国志」に骨の髄まで漬かって熱中したからだ。
昨年の九月から曹魏の物語を投稿してこの四月で七か月。毎日書いてきた。毎日書けば筆力が上がるだろうと思ったからだ。
ついつい私は読まなくても「三国志」で検索してお話を探すことがしばしばある。
検索して、また連載してみて、曹魏は人気がないんだな、ということだけは実感した。曹魏の物語を読もうとする人はまだ少ないのだなと痛感した。
しかし、うまくなろうとか、ポイントをもらおうなどと、途中から考えなくなっていった。登場人物たちが動く。それを世に出さねばいられない。そう思うとうまい下手やアクセス数やら評価やらは頭から飛んでいった。
仕事が終われば書く。書いて投稿する。
毎日がその繰り返しだった。
続きが思いつかなくてもスマホの文章作成アプリに向かった。
すると、書けた。
歴史ものは案外ラクなのである。なぜって、すでに登場人物もあらすじも決まっているのだから。
しかし私とて苦労がなかったわけではない。
こう見えて私はちゃんと原文に当たっている。(注、原文に当たるというのは正史原文を読むということである)正史を翻訳なさった井波先生や今鷹先生、小南先生には大変申し訳ないが先生方の訳文に違和感を覚えた時には自ら原文をインターネット上で探して自分で翻訳した。
そうまでしたのは、正史を自分の目で見た上で理解したかったからだ。
自分が書いた小説はとても面白かった。
書く時に気をつけていたのは次の点である。
・慣用句をなるべく使わない
・会話で状況説明をするつまり登場人物が見て聞いたことにして描写する
・音読を前提として書く
・人名は日本人が一発で読みやすいものにする
少しでも読みやすさにつながっていたのなら嬉しい。
私は作品に関する主張は作品の中ですべて伝えることにしている。だからいわゆる制作秘話などは書かない。かつてはpixivで発表したこともあるがあまり反響がなかったためにその話は削除した。
しかしこのエッセイは、曹魏を愛してやまない私が全身全霊で満身創痍になりながら書いた「曹魏の三国志」を世に出した記念として、掲載しておきたい。
閲覧はそこそこしてもらっているが滅多に増えないポイントにがっかりしたことは数知れない。それでも登場人物たちが動いているのでもう読者の皆様には申し訳ないが読者の皆様がどうご覧になるかはまったく気にせずとにかく書き進めた。
それでも、歴史もの、しかも逆行転生でもなく歴史改変でもない作品でポイントをもらうことは本当に難しい。
私だってポイントが低いのは悔しい。情けない。おのれの実力がそこまでだったのかと本気で考えた。
私自身あまりなろうでもカクヨムでも上限までポイントを入れることは滅多にない。ブックマークやフォローするのにも慎重だ。感想も短い。
だから「ブックマークをはずされた」とか「いいねが取り消されてる」なんて泣き言恨み言は言わない。私もそうしているからだ。
また、このようにも私は考える。異論を恐れずにいうと、読んでもらえるから、ポイントが多いから、ブックマークされているから価値があるというわけでもないのだろうとも考える。これは私が実際にポイントが高い作品を読んでみて感じたことだ。
ところで私はカクヨムにも投稿している。pixivでもカクヨムでも、現代もののほうに評価をたくさんいただいている。すごく嬉しい。
私は歴史もの向いてないのかなあ?
でも書きたかったのだから向いているいないは関係ない。
というよりも、三国志ものを読んでみようという方が少ないだけか?
だからもしあなたがこれから三国志ものを書くのならば、蜀漢を主題にした方が読まれる。評価も高くなる。
このことだけは、頭の隅に置いておいた方がいいだろう。
私にはできなかった。
読まれるかどうかより、評価をもらえるかどうかより、私は私が書きたいもの、読みたいものしか書けないからだ。
最後に、これが私の現状である。
4月27日12時現在
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閲覧してくださった皆様、評価してくださった皆様、ブックマークしたままでいてくださる皆様、ありがとうございました。
もう三国志なんて書かない 亜咲加奈 @zhulushu0318
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