第11話 猫ドラゴン物語~~~エピローグ~~~
~~~またね~~~
エリオットたちと猫ドラゴンの冒険は、彼らが過ごした数々の地で語り継がれるようになった。
彼らが立ち寄った各地での英雄的な行動、魔法の力を使った壮大な戦い、そして世界を巡る旅は、人々の心を捉え、物語として形を変えていった。
時は流れ六十年後。命の芽吹きが始まる季節。エリオットの部屋に春の木漏れ日が差し込んでいた。
部屋に差し込む光は、彼の長い人生を照らし出し、壁には彼の冒険の証となる宝物が飾られ、飾られた冒険の記憶が、彼の魂が辿った道を静かに語りかけるようであった。
その中には猫ドラゴン、アレックス、マイケルとの旅の写真もあった。部屋は静かで、外の世界のざわめきは遠く感じられた。
猫ドラゴンはエリオットのベッドの横に座り、彼の魂がこの世を離れ、輪廻の輪へと還っていく瞬間を見守っていた。
彼の呼吸は、春の風に乗せられた種子のように、軽やかで、そして穏やかだ。
彼の体はここにあるが、彼の精神はすでに遥かな旅を始めようとしている。彼の魂は、春の生命力と入れ替わるように、新たなサイクルへと移り変わる準備ができているのだ。
猫ドラゴンは彼の旅立ちを見守る。
彼の魂が輪廻の輪に帰るのを、静かに、そして優しく送り出す。
彼の魂は、この世界のどこか新しい場所で、再び芽吹くだろう。
それは永遠のサイクル、生命の不思議な輪廻だ。
エリオットの魂が静かに解き放たれると、部屋は新しい季節の始まりを告げるような温もりで満たされた。
彼の冒険は終わりを告げ、彼の物語は新しい形で生き続ける。
絆は、時間を超え、形を変え、永遠に続いていくのだ。
猫ドラゴンは輪廻の輪に帰って行くエリオットの魂に向かい一言「ンナ~ウ」と鳴いた。
それは「またね」と言っていたのであった。
~~~猫ドラゴン物語~~~
時は流れ、エリオットの死後、長く、とても長い時が経過した。猫ドラゴンの子供と人間の子供が、古い書斎で猫ドラゴンから物語を聴いていた。
部屋には古い地図と、冒険の記録が残された本が散らばっており、壁にはエリオットたちの肖像画が飾られていた。
「猫ドラゴン、世界に影響を及ぼす力を封じた魔力結晶は見つかったの?」話を聞いていた子供が、興奮した様子で目を輝かせ、猫ドラゴンに尋ねた。
猫ドラゴンは、ゆっくりと首を振り言った「いいや、まだ見つかっていないんだ。」そう答えてエリオット達との旅を懐かしむような表情で遠くを見つめた。
そして子供たちに向き直り、子供たちの目を見つめ言った。「でもね、旅は終わらない。それは子孫に受け継がれ、新しい冒険へと続いていく。エリオット、マイケル、アレックス、そして私の名は、時代を超えて記憶される。私たちの旅は、時間を超え、形を変え、永遠に続いていくんだ。」
子供たちは猫ドラゴンの言葉に心を打たれ、彼ら自身もいつか大きな冒険をすることを夢見た。
書斎の窓からは、新しい季節の始まりを告げる光が差し込み、外では花々が開花していた。
このエリオットたちと猫ドラゴンの冒険物語はここで締めくくられるが、新たな世代、新たな時代の新たな旅は続き、「猫ドラゴン物語」のページは増え、ENDと記されることは、無い。
後書き
最後まで読んでいただき有難うございます。楽しんでいただけたでしょうか?私は書いていて楽しかったです。今私は自分で書いた物なのに若干ロスに成っていますww
投稿する前は「たくさんの方々が投稿しているのだから、埋もれて誰にも見られない事も有るだろうな」と思っていたのですが。
思っていたよりも沢山の方々が読んでくれたみたいで、本当に感謝しております。
また、このような公開の場を授けて下さった、サイト運営の方々にもお礼申し上げます。
思えば始まりは、猫ドラゴンって適当にAI画像生成したら、超可愛いのが出てきて、そこからでした。何故か物語の概要が浮かんで来たのです。
浮かんでしまったのなら書かなきゃなるまい。と思い、初めて小説っぽい物を書いてみました。書いてみると楽しい反面、凄く大変な作業でした。
小説家の皆さんは本当に凄いと思います。私は読む専門に戻りますが、書き手側の気持ちの片鱗にでも触れることが出来ましたので、
今までとは呼んだ時の感じ方が変わるかもしれません。それも楽しみな事でございます。
この「猫ドラゴン物語」ですが、書こうと思えばまだまだ書ける話だと思うのです。
オズワルドが何故猫ドラゴンを作り出そうと思ったのかの、事情やきっかけの話を深ぼって書いたり。
エリオット達が猫ドラゴンと出会い、旅に出て、死ぬまでの60年間の事や
この話の後、新たな世代が旅に出る、文字通り「続き」を書いたり。
正直切りが無いので、無理やり締めた感は有ります。
そこで、提案なのですが、どなたかそれらやそれ以外のエピソードでも、{猫ドラゴン物語」を書いてくれませんかね?(チラ、チラ)
まあ、私も時間に余裕が出来れば、また書く事も有るかもしれませんが、誰かが書いた「猫ドラゴン物語」を読んでみたい。
と言う気持ちの方が強いです。
もし万が一にでも、どなたか書いていただけたら是非コメントや、ツイッター等から是非教えていただきたい。
喜んで拝見させていただきます。
今後、全話を纏めた一気読みverを投稿しましたら、前述したとおり小説は読む専門にもどります。
皆さんの作品も楽しく読ませて頂きますね。
そして何時に成るか解りませんが、今回書いた「猫ドラゴン物語」を朗読型の挿絵を入れた、
紙芝居みたいな感じの(アニメを私が作るのは無理なので)動画を作りたいと思っています。
試しに冒頭の数分作ったのですが、物凄く大変でした。若干「無理じゃないか」と思っていますww
まあ、時間見つけて少しづつやって行こうと思っていますので、興味がありましたらツイッターフォローして、気長にお待ち頂けると幸いです。
X(旧ツイッター)https://x.com/nekodoragon520
では、そろそろこの辺りで御開きにしたいと思います。
あなたの「猫ドラゴン物語」も読めたら良いな。(チラ、チラ)
そんじゃ、またね。
追伸
作中に出て来る子守歌の歌詞で歌作ってみました。「龍の尾の軌跡」https://youtu.be/m4-1xUFlgoY よろしければ読書後の締めに、お休み前に聴いてみて下さい。
猫ドラゴン物語 猫ドラゴン @nekodoragon
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