この喫茶店の物語には、魔力があるんじゃなかろうか。
例えば、読んだ人をニヤニヤ笑わせたり、ほっこりさせたりするようような魔力が。
本作を読んで、そんなふうに思いました。
しかし、それも当然でしょう。
なにせ、この喫茶店――黄泉平坂の茶処――は、初代店主が死神と契約をして営んできたお店なのですから。
この由緒あるお店を継いだのは、女子高生の藍里。
客足の少なさに嘆く藍里のもとに、妙な死神が現れたことで、物語は急展開します。
その死神は、藍里の先祖である初代店主からの約束で、彼女の魂を奪いに来たというのですから……さて、どうなることでしょう?
ライトな読み口で、するするっと読みやすい作品です。
死神のモルテと藍里のバディが見ていて楽しいです。二人(モルテさんは死神ですけど)軽快な掛け合いがたまりません。
お店を訪れるお客もクセの強いキャラばかりで大変賑やかです。
なのに、ちょっとほっこりさせる場面もあって……絶妙なスパイス加減です!
これは、この店の常連さんになっちゃうかも……なんて思いました。