第2話 過去最高の大激戦 文学フリマ東京38

 何からお伝えしましょうか?

 そうだ。以下にしましょう。


 前回広島でこんなやりとりをしました。


 女性 「浮気の本下さい」

 pusu 「ありがとうございます!SNSか何かご覧なって頂いたのですか?」

 女性 「あ、いえ、見本誌コーナーで読んで面白いなと思って」

 pusu 「え?! あ、ありがとうございます!」


 私の文学フリマ参加史上、神が舞い降り、初めて頂いた言葉。目頭が熱くなりました。

 

 しかし、このご加護を忘れ、見本誌コーナーに作品を置かないと言う大失態で始まった、有料化となり初めて迎える今回の文学フリマ東京38。


 新刊は2冊。

 ネゴシエ〜タ〜のくるみちゃん

 →オリジナルコメディ作品


 心療内科の友美さん達の夜更かし読書会桃組

 →座談会形式の他作品の感想レビュー物語


 それぞれ690円と390円。

 多分、こんな端数の金額は私のブースだけでしょう。

 私のおふざけ心によるこだわり適正金額です。


 くだらない下ネタはさておき――


 まず一人千円の有料化になり、お客様も半分くらい減るんじゃないか? 運営さん大丈夫かい? と思っていましたが、そんな甘い見積もりと余計なお世話は木っ端微塵に打ち砕かれました。


「逆に増えてないか!?」


 東京は二つの建物に会場が別れており、私は第二展示場でしたが、開始直後から入口は、長蛇の列……規制が入るほどの人の多さ。

 第二でこれだけですから、第一は会場内も歩くのが困難な大渋滞も発生していました。

 公式発表は現時点(5/19 21時)でも集計中の文字。

 恐らく、過去最高を記録した前回と肉薄するか、それ以上と思われます。


 文学フリマは私の予想よりも、遥か高み――天井知らずの盛り上がりを見せていました。


 私のブースである第二展示場一階付近は、前半二時間くらいは落ち着いていましたが、その後は第一から流れて来た人の波で大混雑が始まりました。

 要は多くの来場者が、第一→第二と言う流れを築いていたのだと、個人的には思いました。


 今までは、前半二時間くらいで売上の8割を叩き出すと言う結果でしたが、今回は二時間経過で5冊。スタートダッシュを見込んで構えていましたが大苦戦。

 おいおい。新刊2冊も出して、まさかの一桁?

 ホームタウンでまさかの敗退か?

 脳裏をよぎりました。

 冗談ではなく、中間報告時はほんとに筆を折るんじゃないかと思うくらい、背筋が寒くなりました。


 ここで勝敗ラインのおさらい。


 20冊以上 完勝

 15 〜19 勝利

 11〜14 引き分け

 5〜10  敗退

 4冊以下 大惨敗


 3時間以上経過し、やっと敗退ラインを超える11冊。今までの経験上、後半は伸びないと言う傾向。更に大ピンチ状態でした。


 しかし前述の通り、後半に人が流れて来た為、徐々に売上数を積み重ね、最終的に16冊と言う結果――しかし、数字以上に薄氷を踏む思いでの勝利の気分でした。

 正直、今でも勝利した気がしないです。


 今回も様々な出会いと再会がありました。

 もちろんそれはとても嬉しく思いますが、東京は周囲のざわつきや混雑の為に、自然と話をする時間が少なくなってしまう事は否めません。

 お客様一人辺りとお話しする時間は、広島の半分くらいです。

 あとは疲労度が違います。

 やはり周囲に人がたくさんいると言うのは、同じ事をしてても自然と疲労が蓄積されているのだと、改めて思いました。

 次回から東京ビッグサイトでの開催になりますが、これだけの混雑が続くなら、公式の判断は間違っていないと思いました。紙の書籍を読む人は減っていると言う一般論がありますが、文学フリマ内だけは例外、まるで別世界の様に発展を増加させていってると思います。

 大げさじゃないか? と思う方は、一度東京に足を運んでみてはいかがでしょうか? 文芸書籍と言う底力をまざまざと見せつけられる事でしょう。


 そんな訳で、今回はジャンル毎の細かい賑わい度合いは確認出来ませんでしたが、やはり短歌・俳句は強い――と言う再認識くらいはわかる程、混雑していました。


 それに因んで、一句で締めたいと思います。


 誰一人 ろくじゅうきゅうを 指摘しない

 最後まで大スベリで申し訳ありません。


 岩手、香川と連続落選した為、次回は未定です。


 9月札幌に――と考えています。


 改めて、本日お越し頂きました皆様、応援して頂きました皆様、ありがとうございました!


 

 





 


 


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有料となった文学フリマ東京で勝負が出来るのか?を検証するエッセイ @pusuga

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