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童話なのですが、人間を戯画化したような寒々しい感情と残酷さが描かれていて辛く、だからこそ美しくもあります。確かにオスカー・ワイルドの童話みたいな澄んだきらびやかな毒で彩られていて、読みたくなる甘美さと、人間性に対する悪意に近いものが胸に迫ります。酷いお話なのに、不思議と読後感は静かです。
今どき珍しい純粋にロマンティックな作品。短いものの感傷的なラストには余韻があり、よい。微力ながら「おすすめレビュー」を投稿することで、カクヨムにもこういう甘美な作品が評価される「土壌」(花だけに)が生まれることを望む。
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