第2話 RPGと赤ずきん

さて、神様を男の子にして仲間にしたのはいいんだけど…

「で、何をするの?鈴木くん」

やることが無い。

いや、神様を仲間にしたらなんでもできるかと思ったんだけど、神様曰く

男の子になったせいで力が使えないそうだ

「ナニヲスレバイイノカワカラナイ」

「分からないじゃないよ!人を勝手に子供にしておいて何もやることないって?

 それ子供になった意味ないじゃん!」

「いやそれなら最初から言ってくださいよぉ…」

そんな会話をしていたその時だった。

後ろの茂みから音が聞こえる。

「何だ…?」

「ちょっちょっと神様見てきて!私怖い」

「え?!僕?鈴木、一緒に」

「僕怖い」

「…分かったよ見てくればいいんだろ見てくれば!」

「「ありがとうございます」」

「どうせリスとかそこら辺の動物だろ?子供に見に行かせるなんて本当に情けない…」

そう言って神様は茂みを見に行ったのだが…茂みを見て固まっている。

「どうしたのよ神様?」

「早く逃げよう」

「え?神様何言って…」

そう言って俺たちも見に行ったのだが…見に行かなきゃよかった

「静かに逃げよう」

「「うわああああああああ!!モンスター!!!!」」

「なんで叫んだァ?」

「やばいやばい武器も何もないのにどうしてモンスターなんかに」

そういえば…神様が最初「RPGが混ざった」って言ってたよな?まさか…!

「神様もしかしてこれ」

「何か分かったの鈴木くん?」

「そう、最初僕が設定間違えて追加しちゃったRPGの影響でモンスターが…」

「神様のせいじゃない」

「いやぁ、あのその」

「あんたのせいよね?」

「ゴメンナサイ」

「井上さん?やばい、終わった」

「えっまさかもう追いつかれた?!」

そう、もう後ろにいる。まずい、殺される!

「アクアスラッシュ!」

「え?」

俺たちが死を覚悟した瞬間、目の前のモンスターが消えた

「大丈夫ですか?」

そう言われて後ろを振り向くと…めっっっっっちゃ美人のお姉さん!やったぜ!

「はい!ありがとうございます。あなたは?」

「赤ずきんです」

「そうなんですか…って赤ずきん?!」

「そうですが…?」

「すいませんこの人ちょっと誰かと間違えたみたいで…」

「声が大きいぞ鈴木」

「ごめん神様」

「お名前は?」

「僕が鈴木で、この人が井上で…あとこの子が神様です」

「神様?」

やばい!神様ってそのまんま言っちゃった!どうしよう、何かいい名前…

「どうするの鈴木くん!」

神様、かみさま、かみ、上さま、上里、上里かみさとだっ!

「上里です」

「聞き間違いでしたか…」

「どうしたんですか?」

「いえ、私たちの街では神様こそ全てなので…」

それを聞いて俺たちは顔を見合わせる。あれぇ?これ神様って言った方が良かった感じ?

「それってどれくらい凄いんですか?」

「王様が敬語使うぐらいですかね」

王様が敬語?チョットナニイッテルカワカラナイナァ?

「ねえ2人とも、もしかしてこれ神様の仲間って言った方が

 良かったりしちゃうんじゃない」

「そうね」

「そうだね」

よし、全員の意見が一致した。じゃあ俺が言うか

「いや〜僕たち神様から街をモンスターを救ってやれって言われてて、

 それで街探してたんです。」

「本当ですか?!まさか本当に来てくれるなんて!」

「え?」

「実は先日神様に街の人全員でお祈りしたんです。街をモンスターから

 助けてくださいって」

あれ?なんか違う。まあいいや

「そういえば武器は持ってらっしゃるんですか?」

「武器は持って…ないですね」

「魔法は…」

「分からないです」

「あら?神様から頼まれたのに武器もなくて魔法が使えないなんて…

 武器なら街にあるのでついてきて下さい!」

「やった〜!!!!!!」

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色々おかしい赤ずきん お砂糖キビ @osatokibi

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