第117話


 少しずつ雪が解け、路上に水たまりが出来る気温になった頃。


 労働者議会が組織した民兵────通称『革命軍』と呼ばれた若き兵士達は、東方司令部を目標に出発しました。


 多くの少年兵士が決戦へと向かう最後尾、自分も義勇衛生兵としてその戦列に加わっていました。





 革命軍が東方司令部に辿り着くためには、2つの拠点を通過する必要がありました。


 それはすなわち、自分が通過したルソヴェツ要塞と、プーツゥ砦です。


 そのうち、ルソヴェツ要塞の攻略は難しくないと予想されました。


 何故ならあの要塞は、既にボロボロに破壊されているからです。



 したがって決戦の地は、プーツゥ砦と予想されました。


 この砦は歴史こそ古いですが、対オースティンを想定して改修されているので近代戦に対応できます。


 しかも戦場になっていないので、無傷の状態でした。


 政府軍が待ち受けるとしたら、ここ以上の場所は無いでしょう。




「やあ、また兵士が死んでる」

「道標を残してくれる、政府軍の優しさに涙が出るよ」




 道中、雪解けた道の端には、多くの兵士の遺体が転がっていました。


 それらは極寒の中で力尽き、見捨てられた兵士達の骸です。


 ……その中に、自分は同じゴルスキィ小隊だった、アーリゾナフ氏のご遺体を見つけました。


 自分は密かに十字を切って、黙とうを捧げました。



「……」



 この時は戦力差を鑑みるに、優勢なのはどう見ても革命軍でした。


 政府軍の残虐行為の影響で、冬の間に革命軍へ志願者が殺到していたからです。


 老若男女問わずに多くの人が『打倒政府軍』を掲げ、その動員総数は10万人を数えました。




 ……10万人と言えば西部戦線の時の、オースティン全軍とほぼ同等の数字です。


 それほどの兵力を動員できた理由は、政府軍への恨みだけでなく、稀代の革命家『レミ・ウリャコフ』の演説効果あっての事でしょう。


 彼女の演説には、人の心を揺り動かす何かが有ったのです。





 そしてこの動員数は革命軍にとって、諸刃の剣でした。


 何故なら動員数が多すぎて、働ける人手が首都に残っていなかったのです。


 もし革命軍が敗北すれば、サバト国民は日々の生活も維持出来なくなるでしょう。


 それは『サバト滅亡』を意味します。


 それほどの覚悟を持って、レミさんは東方司令部討伐に臨んだのです。



「やはり、ルソヴェツ要塞に兵士は残っていない」

「そりゃあそうだろう」



 1週間ほど歩いた後。我々は無事に、ルソヴェツへと到着しました。


 予想通り、ルソヴェツ要塞に政府軍は残っていませんでした。


 ルソヴェツ要塞は3層の堡塁を擁しており、その防衛には多くの人員配置を要求します。


 今の政府軍に、ルソヴェツを維持するだけの兵力はないのです。



「さあ進め、勇敢な同志達よ!」

「敵はもう目の前だ」



 政府軍の弱体化を証明しているようなルソヴェツ要塞の放棄に、革命軍は大いに沸きました。


 そして、士気高らかに最後の砦『プーツゥ砦』へと向かいます。



「新しいサバトの夜明けを、俺達の手で────」



 戦友と肩を組んで陽気に軍歌を歌う、年下の少年兵たちを眺めながら。


 自分は何処かから聞こえてくる怨嗟の幻聴を聞き流し、フラフラと歩き続けました。




 行軍中、自分は妄想にふけっていました。



 自分はついこの間、革命軍の少年兵を撃ちました。その先に平和があると、信じて。


 しかし、勝利したのは革命軍でした。自分が撃った少年兵は、ただ無意味に命を失ったのです。



 ……そんな現実から逃げたくて、妄想を始めました。


 それはプーツゥ砦で革命軍が、シルフに大敗してしまうという妄想でした。


 ここまでが全てシルフの作戦通りで、実は被害を抑えるために敢えて市街戦を放棄し、革命軍をプーツゥ砦に誘い込んでいたという内容です。


 そしてプーツゥ砦には凄い罠が張ってあり、革命軍は一網打尽にされてしまいます。



 政府軍の大勝利。


 自分が殺した少年兵も浮かばれます。


 無駄死ではなかったと、言い訳出来ます。


 そして自分はシルフに保護されて、「どうして首都で待っていなかったんだ」と怒られてしまうのです。


 最後にセドル君を迎えに行って、シルフは約束を守り、自分はサバトの大地で彼と共に平和な日々を過ごすのです。



 ……そこまで考え、とても嫌な気分になりました。


 自分は今、周りを歩く少年兵が犠牲になる事を望みました。


 自分が犯した殺人を正当化したいがため、より数多の死者が出る事を夢想したのです。



 それは、どこまで最低な思考だったでしょうか。


 ベルン・ヴァロウにも劣る、畜生の考えです。


 罪を許されたいがため、多くの人の死を願うなんて。



「……はは、は」



 自分で自分に呆れかえって、軽蔑して。


 そして怒りのあまり、自らの頬をぶちました。


 しかしどれだけ殴っても、聞こえてくる少年兵たちの怨嗟の声は消えませんでした。





「プーツゥ砦にも、誰も居ない」

「そんな馬鹿な」


 やがて我々は、決戦の地である筈のプーツゥ砦に到着しました。


 葦の生い茂った、歴史ある荘厳な石造りの砦です。


 そこでいよいよ、政府軍との最終決戦が行われると予想していたのですが、


「もぬけの殻だ」


 予想に反して、プーツゥ砦も人っ子一人いませんでした。


 人の気配のない砦の外壁には、野鳥が活発に飛び回っていました。


 どうやら政府軍は、プーツゥ砦をも放棄してしまったようです。



「まさか、難民を盾にして戦うつもりじゃなかろうな」

「奴らならやりかねん」



 となると、政府軍は東方司令部で我々を迎え撃つつもりなのでしょうか。


 政府軍が、司令部で決戦をするメリットは一応考えられました。


 それは司令部のすぐ近くに、難民キャンプが設置されている事です。



 司令部付近で砲撃戦になれば、キャンプ地に大きな被害が出るでしょう。


 レミさんの指示で難民キャンプを攻撃した、何てことになれば彼女の地位は大きく揺らぎます。


 革命軍は市民の味方である限り、東方司令部を砲撃できないのです。



 ────だから、政府軍は司令部付近を決戦の地に選んだ。 



「ありえません。シルフ・ノーヴァがそんな策を許容する筈が……」



 確かにそれは有効かもしれません。市民の味方を謳うレミ・ウリャコフが、難民キャンプを気にせず砲撃などすればその名声は地に落ちます。


 しかし、その結果として多くの市民が犠牲になり、取り返しがつかない状況になるかもしれないのです。


 そんな作戦を、果たしてあの市民想いのシルフが採用するでしょうか。


 いえ、絶対にあり得ません。断固としてブレイク司令に噛みつき、猛反対するに決まっています。



 それでもなお、政府軍がそんな案を採用したとしたら。


 もしかしたらシルフに、ろくな発言権が残っていないか。


 ────あるいは彼女が、どこかで殉職してしまったのか。



 ドク、ドクと鼓動が早くなっていくのを感じました。


 このまま数日も歩けば、東方司令部に到着してしまいます。


 そしてセドル君が、アニータさんが暮らしているそのキャンプ場が、革命軍の攻撃対象になるかもしれないのです。



「……っ、……っ」



 死んでしまうかもしれません。


 セドル君が、あの甘えん坊で自分を慕ってくれる幼子が、革命軍に殺されてしまうかもしれません。


 そんな事が、許されてたまるものですか。


 あの子が今の自分に残された、最後の生きがいなのです。


 彼を守る為ならば自分はこの命を代償にしても、惜しくはありません。



 自分はこみ上げる吐き気を押さえつけながら、必死で従軍を続けました。


 隙あらば1人で軍を脱走し、難民キャンプに駆け込もうと考えていました。


 そこでセドル君さえ保護して、自分が守りながら遠くへ逃げ出せばいいのです。


 遠く、彼と二人で暮らすことが出来る安住の地を探しに。





 ゆらゆらと、歩き続けること2週間。


 首都を出発して、結局一度の戦闘も発生しないまま、革命軍は東方司令部に到着しました。



 ここを制圧できれば、革命軍の戦いは終わります。


 東方、南方の両司令部を支配下に置いたレミさんは、サバトの支配者となるのです。


 そんな、最後の決戦の地である東方司令部に有ったのは────




「……あ、あ」




 ────黒ずんだ血のこびりついた、革のコート。


 ────無数の獣の唸り声に、食い散らかされた肉塊。


 ────数えるのも馬鹿らしくなるほどの、腐臭を放つ死体。




 東方司令部は。難民キャンプは、見る影もないほどに荒れ果てていたのでした。






 同士討ちでも起こったのでしょうか。


 そこにあるのは、糞便と瓦礫と野鳥の群がる遺骸のみ。


 東方司令部の基地内にも、難民キャンプにも、生きている人は一人も見当たりませんでした。


「何です、か。これは」

「お、おい。アンタ、何処に行く?」


 死体です。


 自分の目の前には、沢山の死体が転がっているのです。


 出発前に、こんな遺体はありませんでした。


 だからこれは、自分達がヨゼグラードに出発した後に出来た遺体です。


「キャン、プ。きゃん、ぷ」

「おい、あの娘を止めろ。まだ安全確認も済んでないのに」

「お、落ち着け。ほら、今から偵察兵さんが────」

「あそこなんです。あそこ、に、キャンプが。自分の家族が、セドル君が!!」


 フラフラとした足取りで、自分は難民キャンプがあった方向へ歩き出しました。


 難民キャンプでは常に火が焚かれ、煙が立ち上っていました。


 人が生活している証として、火が存在していないとおかしいのです。


 なのに、


「煙が無い。火が、焚かれてない……」

「け、結構力があるぞ、この娘」

「おかしいです、そんな事は、ある筈が」

「み、みんな手を貸してくれ。この娘を押さえるの、手伝ってくれ!」


 難民キャンプの方向にはもう、人の気配が殆ど無いのでした。






 ……。



「略奪されてるな、オイ」

「まさか、自分の所で保護した難民から?」

「正気じゃねぇ」


 難民キャンプには、市民と思しき遺体がたくさん転がっていました。


 その遺体は、死後一月以上は経っていそうな状態でした。


 恐らく、冬の間に虐殺されて放置されていたのでしょう。


「……」


 呆然と。自分は、オセロ村に割り当てられた難民キャンプ区域に向かって歩きました。


 イリゴルさんが提案した、塹壕の掘ってある区域です。



「……セドル君、は」



 自分は、一歩歩くごとに気が遠くなり。


 その掘られた塹壕の下へ、向かおうとしては屈みこみました。



 ────もし、あそこにセドル君の遺体が有ったらどうする。



 まだ、自分は彼の死を確認していません。


 だから、自分が塹壕の下に降りさえしなければ、セドル君が死んだことは確定しないのです。


 この下を検めさえしなければ「どこかに彼が生きている」という希望を捨てずに済むのです。



「……」



 進みたくない。


 塹壕の下に、降りたくない。



 だってもし、自分がソレを見つけてしまったとすれば。


 正気でいられる自信は、全くありません。



「……この下か、アンタの家族がいる場所は」

「居ません、居ないんです、居る筈がありません」

「今は無理して見に行くな。……一回落ち着いて、心の整理がついてから見に行った方がいい」



 自分がその塹壕の入り口で立ち尽くしていると、革命軍の衛生兵が自分を抱え込みました。


 そして半ば無理やりに、


「離して、ください。あそこに、彼が居ない事を、確かめ、ないと」

「明日にしときな。偵察兵が、安全を確認するまで自由行動は許されねぇんだ」


 声が震えている自分を拉致し、その『場所』から遠ざけたのでした。






 何が起きたかは、もう何となく理解していました。


 おそらく政府軍は潰走し統率を失い、兵士が好き勝手に略奪を始めたのです。


 きっと難民キャンプだけではなく。この付近の村落も、丸ごと略奪されているのでしょう。



 政府軍の兵士達は、個々に勝手に逃げ出したのです。


 その行きがけの駄賃として、キャンプの物資を強引に奪っていったのです。


 それがきっと、この場で起こってしまった事の顛末です。


「う、あ────」


 強引に後方へ連れ帰られて、自分は抜け殻のようになっていました。


 どうして、こんなことになってしまったのでしょうか。


 シルフは言ったじゃないですか。もう勝った様なものだから心配は要らない、と。


 『セドル君と安全な場所で幸せに暮らせ』と、言ってくれたじゃないですか。



「死んだ、と、したら」


 セドル君が生きている可能性はどのくらいでしょうか。


 上手くアニータさんあたりが彼を連れて、別の村に避難しているなんて事はありえるんじゃないでしょうか。


 やっぱり、見に行かなければいけません。あの難民キャンプへ、数か月だけセドル君と共に暮らしたあの場所へ。


「セドル君が死んだとしたら、ちゃんと、弔わないと」


 吐きそうだから、体調が悪いから、見に行かないなんて甘えです。


 自分は彼を、探さなければならないのです。


 あの場所に遺体があれば、弔って。


 あそこに遺体が無ければ、彼を探し出して抱きしめてあげないと。



「自分は────セドル君の、家族なんです」



 フラリ、と自分は再び立ち上がりました。


 そして、鉛のように重たい足を引きずって、その場所へ向かおうとしました。


 自分にたった一人だけ残った、この世界で唯一の家族を探す為に。





 そんな折でしょうか。


 革命軍の屯所が、少し騒がしくなったのは。


「お、おい。また出かける気かよ」

「……」

「今日はやめとけって、少なくとも安全確認が済んでから……」


 自分を気に掛けてくれていた衛生兵の方が、自分を呼び止めました。


 その声を無視して、自分は再び『オセロ村のキャンプ跡』へ向かおうとして、



「……え」



 よく見知った男の顔を、視界の端に捕らえました。






「つまり貴方達は我々へ保護を求めていると?」

「ああ。俺達を守ってくれる兵士連中は、大暴れして消えちまったからな」


 その顔を見た瞬間、自分は迷わず走り出しました。


 無我夢中で、わき目もふらず、真っすぐに。


「労働者議会ってのは、民衆の味方なんだろ?」

「ええ、もちろん。ただ、その、身分証明が出来るまで少し不便な思いをしていただくことになりますが」

「構わねぇ、メシと水さえもらえればな」


 その男は片目が無い、筋骨隆々の青年です。


 彼とは、一度ともに死線を潜った間柄である────


「い、イリゴルさん!」

「……お? オースじゃねぇか」


 サバト軍の負傷退役兵、イリゴル氏でした。




「彼とは、同郷です。同じ、オセロ村で知り合いました」

「ほう、じゃあ難民ってのは間違いじゃなさそうか」


 自分は会話に割って入り、彼の身分を証言しました。


 彼はオセロ村の住人であり、難民キャンプで生活していた一人だと。


「あの、イリゴルさん、よくご無事で」

「ん、お前も生きてたんだな」


 自分は過呼吸になりながら、イリゴルさんに向かい話しかけました。


 この男が生きている。ならばもしかしたら、セドル君も。


「あの! その、それで、ですね」

「ああ」


 矢継ぎ早に、イリゴルさんに問いかけようとしました。


 セドル君が生きているのか。そして、彼の所在はどこにいるか。


「ほうら、お前に会いたがってたぞ」

「……」


 彼は、自分が言葉を紡ぎ出す前に。


 自分が何を言いたくて、何を聞きたいかを理解してくれました。



「お、トゥーちゃん……?」

「セドル君!!」



 彼の指さした方向には。


 ぬくぬくと防寒具を着こんで、少しばかり背が伸びたセドル君が、アニータさんに抱き着きポカンと口を開けていました。




「……軍の連中の動きが、キナ臭かったからな。ちょっと避難してたんだ」


 予想した通り、どうやら政府軍は難民キャンプでも蛮行に及んだようでした。


 政府軍の生き残りは、血眼になって食料弾薬を強奪し、四方八方に四散したそうです。


 ヨゼグラードの戦いを経て、略奪行為に対する敷居が下がっていたのかもしれません。


 


 しかしイリゴルさんは、帰還した政府軍が統制を失いつつあった事にいち早く気付いたのだそうです。


 元兵士だからこそ、政府軍が尋常な状態では無いのを察知できたのでしょう。


 だから彼は略奪が起こった瞬間、オセロ村人を難民キャンプから連れ出し、『タール河岸警備隊』に保護を求めたそうです。


「タール川の付近までは、奴らも略奪に来なかった」

「そうですか……、国境付近の警備兵に保護を」


 サバトの国境警備隊は『保護を求めてきた市民』の要請を断りませんでした。


 何故なら自国民の保護は、兵士の義務だからです。東方司令部が『謎の敵に攻撃されている』と言われれば、追い返すわけにはいかなかったのです。


 そして彼らは偵察を出し、本当に東方司令部で大規模な略奪が行われているのを確認しました。


 その略奪の主犯が『敗北した政府軍』であるという事実も知り、状況が落ち着くまで前線基地にオセロ村民の滞在を許可したのです。



「国境付近の兵には、もう反抗の意思はありません。よければ、降伏を受け入れてやってください」



 その後、労働者議会の兵士が進軍してきたのを見て、国境警備隊は早々に降伏を決断しました。


 彼らは全員合わせても数千人しかおらず、労働者議会の動員が10万人と聞いて戦意を喪失していたのです。


 その降伏の橋渡し役として、民間人であるオセロ村民を革命軍に向かわせたのでした。





「トゥーちゃん、おそい! ふゆのあいだ、ずっと待ってたのに」

「ごめんなさい、セドル君……」

「すっごい雪だるま作ったのに。トゥーちゃんに見せたかった」

「そうですか。頑張ったんですねセドル君」


 声がかすれて、目の奥が熱くなり、涙が溢れて止まりません。


 自分が心配してやまなかったセドル君が、こうも元気に自分を出迎えてくれたのです。


 笑顔を振りまいて、自分に駆け寄ってきて抱き着いてくれたのです。


 これ以上の幸せが、この世に存在するでしょうか。


「……良かったよ、政府軍の顛末を聞いてアンタの生存を諦めてた」

「ええ、我ながら悪運強いと思います」

「本当に良かった。その子が悲しむ姿なんて、見たくなかったしな」


 自分はギュっと力を込めて、セドル君を抱きしめて泣き続けました。


 冬の寒さの中に、仄かな温かみを感じました。


「トゥーちゃん、泣いてるの」

「はい」

「よしよし、泣いちゃだめーよ」


 この幸福を、現実であると感じたくて。


「……トゥーちゃんのほっぺたに、キズ出来てる。いたくない?」

「ええ、ええ」


 ニコニコと自分の顔を撫でるセドル君を、いつまでも抱きしめ続けたのでした。


 

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