第5話 イキモノ係

 異世界生物対策課イキモノ係には、隔離・排除班、回収・保護班、蘇生・治療班がある。内容はほぼ言葉通りである。


隔離・排除半:危険なイキモノに対する対応を行うため、結構危険度が高めである。


回収・保護班:イキモノを回収、又は保護するという言葉通りであるが、イキモノの状態や病気

等の確認も行う。これもそこそこ危険度が高めである


蘇生・治療班:イキモノが死んでしまった時に蘇生を行い、場合によっては環境に適応させる為の処置も行う。治療はそのまま文字通りである。イキモノに関する知識がかなり必要であり、やはり危険度は高めである。


結局どれであっても、危険度が高くなるのは当然である。



「以上がイキモノ係の仕事となるが、何か質問はあるかな?」


特に無かったようだ。


「では、これで講義を終わる。」


そう言って私は講義室から退出し、自分の研究室に戻った。イキモノ係に所属していた事があり、現在はイキモノ分類学の研究を行っている。どのような世界のイキモノか、特徴やこの世界に対する順応度などを分類して整理していく。現在データが足りな過ぎであるが、いつになったら充分と言えるのか全く分からない。異世界なんぞ限りなく存在している上に、認識できるモノなど限られているからである。逆に言えば、研究は一生どころか何世代に渡って続くということである。一生食いっぱぐれることは無いし、危険度も低めである、私は幸運であるのだろう。



ー了ー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界から来たりしイキモノ Aoi Midori @Bleuvert

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ