第22話 完全に落ちたヤンデレ エンヴィー視点

僕を最後まで同情してくれる人は初めてだった。

いつも僕に近付く人は事情を知らない人や同情してくれた人だけだった。

だけど流石に、友達になれそうになった人は僕の両親の状態、態度をして恐怖の表情で僕から逃げて行った。

僕の為に死にたいと言ってくれた人もいない。

正義ぶって僕と仲良くしてくる奴なんていくらでもいる。

そんな人達は僕が悩みを話した途端、両親に文句を言ってみなよ!という人ばかりだった。そんなこととっくにやってる。

だから、リーファも心の底から信頼出来ていなかった。

大好きだけど、憎らしい。どうせ僕のことを捨てるんだと思っていた。

僕だけ見て欲しい。僕から逃げて幸せになってほしい。

ずっとそんなことを思っていたんだ。

そんな時母様達が攻めてきて、追い込まれた。

その時は、嫌われないうちに心中でもしようと思ってた。

リーファの言葉を聞くまでは。

「…!方法があるなら試してみましょう。あの人達に殺されるくらいならエンヴィー様と一緒に死にたいです。」

!リーファは僕と死んでもいいと言った。

本当に…いいの?

その時本当にリーファの全てを好きになってしまった。

「僕と一緒に窓から飛び降りて絶対死なせないから。」

死ぬつもりだったのに…。僕と一緒に居てくれるの…?

母様に追い詰められた時もずっと覚悟を決めた強い目をしていた。

「僕ずっと本気だから好きになってくれるように頑張るね。」


エンヴィーは今までで、見たことの無いような優しい笑顔を眠っているリーファに向けた

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テンプレ世界に転生した ぎや33 @giyaaaaaaaaaaaaaaaaaa3Day

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