君の声は唯一無二で。
柊藍々
君の声はもう。
君の声が大好きだった。笑い声も歌声も、全部全部大好きだった。なのに、なのに君はある日を堺に声が出なくなった。俺は君の唯一無二な声をもう聞けない。
彼女が声を出せなくなった日は俺は家にいた。彼女は友達と出かけてた。遊びに行く前は無邪気にはしゃいでいた。
「ねぇねぇ、憐!」
「どうしたの華菜」
「今日友達と遊びに行ってくるー!」
「わかった、気をつけてね!」
「うんもちろん!!!」
これが彼女と最後に聞いた声で、会話だった。帰って来ても元気な「ただいま」が聞こえなかった。ドアの開く音がして玄関へ行くと口パクで何かを伝えていた。
「おかえり、華奈」
(ただいま、憐)
どうすることも出来なくて俺は自分の部屋に逃げた。
君の声は唯一無二で。 柊藍々 @ramom0520
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君の声は唯一無二で。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます