第20話 ジョンソン小話
こんにちはっす!ジョンソンっす。
先輩がうなされてるんで、早く起きちゃいました。まだ明るくて、子供が多いっすよ。
あ、うさぎは夜行性なんで、昼間は寝てるんです。知ってました?
先輩かわいそうっす。人間を食べる夢でも見てるんでしょうか。今までも何回かうなされてるところは見たんっすが、悪夢対策の方法を知らなくて、何もしてあげられません。
人間の皆さん、何か知ってたら、お知恵を拝借したいっす。
それはそうと、先輩って、寝てるときはめちゃくちゃかわいいんっすよ。普段の先輩はカッコイイっすが、丸っこさが強調されるからでしょうか。僕よりだいぶ小さいなあって、改めて感じる瞬間っすよ。
そういえば僕、先輩の性別を知らないんです。
うさぎってわりと常にハツジョウキじゃないっすか。でも、お互い、全然ソワソワしなくて。
もちろん、幼いわけでもないんっすよ。これでもけっこう生きてますから。
ちなみに僕はオスっす。先輩、メスみたいにも見えるんすけど……なんかオスっぽくもあって。どっちなんすかね。
うーん。表現しにくいんっすが、先輩は、メスとかオスとかって感情で見れないんすよ。妖怪のおじいさんが言ってたみたいに、ちょっと人外……いやうさぎ外っていうか。
でもたくさんおしゃべりできるし、食べるものも同じだから絶対うさぎだって安心感はあるんっすけど。
不思議っすよねえ。
って考えると、今まで会ったことがない生き物だっていうのが、正解かもしれないっす。
……そういや、先輩は(いつか)人間食べるんだった。そりゃ、ただのうさぎには見えないに決まってますね。
でもそこがカッコイイ!やっぱ僕、先輩が大好きっす!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます