第18話 御坊さん

近くの御寺に私立の幼稚園があり、集落の子供達はほぼ全員、四歳を過ぎたらその幼稚園に入園する。幼稚園の年長になったら同じ御寺で書道も習うので、この御寺とは小学校を卒業するまで付き合う事になるのだが、不思議な事にこの御寺の住職も、村民が知らないうちに住み着いたらしい。よく父が生臭坊主と愚痴を溢していた。

そもそも父は、御坊さんを快く思って居ない。父の先祖が御坊さんを殺めたらしく、その御坊さんが最期に、七代先まで呪ってやる、と言い残して亡くなったらしい。父とはあまり会話をした事が無いので、詳しい経緯は聞かなかったのだが、そもそも、呪うとか、御坊さんて、世のため人のために生きるのでは?と、不思議に思った記憶がある。更に父が言うには、父の姉兄が、脳出血、白血病、などなど十代で病に倒れた事も、御坊さんの呪いだ、と、父の兄が六代目だから、父の兄の息子で呪いが終わるらしい。まさか、ね。と、何を言ってんだか、と相手にもしなかったのだが、本当に呪いだったのかも?と思わざるおえない事が次々と起こる事になる。

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