ネトラレ???

 ガチャリ。

「いいの、僕と泊まって?」

「大丈夫、秘密なんだ。それにアナタも彼女には内緒なんでしょう?」

 僕は無言でいる。

 彼女誘惑するように胸板や太ももをちらりと見せる。

「さ、今日は楽しみましょう」

「そうだね」

 僕はふと気になって彼女に聞いてみた。

「そういえば、君は何人寝とったんだい?」

 彼女は指を数えながら、笑みを浮かべた。

「忘れちゃったな。でも10人以上入ってるかもしれないね」

 もっと楽しそうに笑みを浮かべた。

「そっか」

 僕は布団と共に彼女を押し倒した。


 □◆□


「はぁ……やはりまずいな」

 布団の中には白骨が残っている。

に依頼されたとはいえ寝取った女を消す。あまり趣味じゃないね」

 ちょうど電話がかかってきた。彼女からだ。

「もしもし、お疲れ様ぁ」

 彼女は眠たげな声で答える。

「そちらも終わった?」

「終わった。つまんない男だった。

 寝とる男ってなんか不味いんだよね」

「あー、僕もそう思うよ」

「とりあえず口直しに下町のうどん食べに行かない?」

「君も好きだね」

「いいのいいの。まずい人間の魂より絶対美味しいもの。じゃ後で」

「うん それじゃ」

 彼女の電話を切るの 指をパチンと弾いた。

 さっきまでの白骨が消えていく。

 卵入りうどんでも食べようかなと考えて、僕は服を静かに部屋を出た。

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短編ホラー 睦 ようじ @oguna108

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