禁忌の森の、奥深くへと。紅く連なる千の鳥居が誘う幽玄に、それとは気付かず、迷い込んで行く。木々の葉の煌めきと足下の草いきれ。 彼岸と此岸の遇わいで出会ったモノは一体、何故?言の葉を一つ、また一つ。幾つも繋げて供物とし、足速に紅い千本鳥居の迷路を逆か抜けて行く。それは恰も、目に見えない果実の如く。「しりとりを、しましょう。」その凛とした言霊を、想う。