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それから数日、君達は城の客人として過ごした。
そして薬が出来た日。
君は大臣に呼ばれ、王の寝室に通された。
豪華なベッドに痩せこけた老人が横たわっている――彼がビイン王なのだろう。一見では死んでいるようにも見える。
さらに容姿端麗な二人の王子がいた。金髪と銀髪の違いはあれど瓜二つ。彼らは双子なのだ。しかし互いに横目で覗いあうその視線には、相手への不信がありありと見て取れた。
そして大臣と、彼が率いる治療術師たち。
治療術師の一人が琥珀色の薬が入った瓶を、王の口にそっと寄せ、中身を注ぎ込む。
皆が息を飲んで見守った。
すると――
王の顔色がみるみる、本当にあっという間に、血色を取り戻したではないか。皺が明らかに減って肌にも艶が出る。
王は目を開けた。
「‥‥随分と長い事、眠っておったようだな。近年ないぐらいに体調が良いぞ」
そして自ら身を起こすではないか。
治療術師たちが歓声をあげ、大臣はむせび泣いて喜んだ。
そんな中、双子の王子は安堵の溜息を一つつくと、また飽きもせず視線で互いを牽制しだしていた。
・【フラグNo.12】の値が10以上なら、その値に「236」を加えた項目へ進め。
そうでなければ、君が報酬を貰う番だ。
大臣が約束したのは、君をどこかの村の村長にしてくれるという話だった。ありがたくいただくなら――
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075687177803
あえて断り、このまま放浪の旅を続けたいなら――
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076927677993
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