第9話、新しい孤児院
「さて、この娘達の処遇をどうするか?」
「セレン様、無実なのに代官の手の者が悪評流して、家に帰る事の出来ない娘達です、教会と孤児院の子供の世話をしてもらおうと思います」
何か聞きたそうにしているギルドマスターに聞いてみます。
「ギルドマスター、ヘンピ町の正式管理貴族は?」
「・・・隣のハンパ町の統治貴族、アクラ男爵だ」
「男爵程度で、2町といくつかの村を領地に?子爵並の領地貴族だね」
「アクラ男爵は、降格された元子爵だ」
「代官の悪行、気付かんのは余程のボンクラと思ったが、悪の元締めだったか、責任取らせて神殿を改築、神像を建立させようと思ったが止めた!ギルマス、ゴロスの家に案内してゴロスのお宝没収し、ここの皆で手分けして運び出す」
町のほぼ中央に建って居るのに、廃墟みたいな神殿の近くにゴロスの家は建っていた、ふざけたことに結構な豪邸だった。
勝手に入って行くと、ゴロスは朝から酒を浴びて居たようで、酒瓶が転がり酒臭いイビキをかいて床で寝ていた。
私の力は人類最強、ゴロスを掴んで引きずり外に放り出した、眠りこけていたゴロスだが、放り出すと流石に目を覚ました。
「
「お前が代官とつるんで行った数々の悪事、全て判明した!貴様はこの町から追放だ!!このまま町から立ち去れ!半身不随で言語障害この先苦労するだろうが、己の悪事悔いながら野垂れ死ね!!」
私は扉を固く閉じた。
ちょっと家捜ししただけでも、ジャラジャラ金貨が出てきた。
「これだけあれば、子供達は不自由させず暮らせるだろ?それに予想以上の豪邸だから、ここを新たな孤児院にすれば良いぞ!私はギルマスとゴロスを町の外に捨てに行く」
持ち上げるのは簡単だが、ゴロスの襟首を掴んで引きずって行く。
私とレンだけなら、巡回兵に尋問されるだろうが、ギルマスが同行しているので遠巻きに見るだけだ。
町の中央より門に近かったので、それほど時間を掛けずゴロスを門の外に投げ捨てる事が出来た。
「ギルドマスター?これは何の騒ぎですか?」
流石に巡回兵の兵長らしき兵士が聞いて来た。
「あぁ、あの男ゴロスはヘンピ町代官とつるんで、悪の限りを行って来た!神罰が
「神罰?」
「神殿の神像を盗んで売り払い、罪をシスターに押し付け奴隷にした!流石に見逃せないと創造神様が神罰を落とされた」
レンの旅路 犬時保志 @ysxyz
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。レンの旅路の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます