クラス全員を皆殺しにする方法

 

第1話

 8月19日の深夜。僕はガソリンスタンドでバイトをしていた。監視カメラを見ていると、一人の少女が携行缶を手に持ち、それにガソリンを入れようとしている姿が目に入った。しかし僕は気にせず給油許可ボタンを押した。


 バイトが終わり、僕はえりかの家に向かった。ドアを開けると、リビングのソファでえりかがだらけていた。


「ただいま。あー、疲れた」


「おかえり〜。私も携行缶かなり重かったよ。30分ぐらい休んでから明日の作戦会議しよっか?」


「……うん」


 僕は30分後にアラームをセットして寝室のベッドに横になった。しかし、体感では10分もしないうちにアラームが鳴り出し、僕はしぶしぶ起き上がった。


「おはよ。それじゃ、作戦会議しよ」


 それから、僕らはダイニングテーブルに横並びに座った。そして、えりかが明日の予定表と学校の地図をテーブルの上に置いた。


「まず、朝6時に隣町の交番を襲撃して拳銃を奪う。武器は昼間にホームセンターで買った包丁ね。私が年寄りの警官を刺すから、悠斗くんが若い方の警官を刺してね」


「上手くいくかな……。若い警官でしょ?」


「大丈夫だよ。いつもその時間は仮眠中だから。それから、学校に着いたら、教室の後方のドアにほうきを挟んで開かないように細工する。いつもの授業と違って夏季講座だから遅刻してくる人もいると思う。だから、9時30分ぐらいを目安にドアに細工しよう。それが済んだら、私が前方のドアから入って担任の頭を撃ち抜く。そしたら多分、皆教室中を逃げ惑うと思うから悠斗くんが拳銃で誰か殺して牽制して。殺されたくなければ席に着けって」


「皆が席に着いてくれなかったらどうするの?」


「ん〜、その時は入り口にガソリンを撒いてライターで火を付ければいいよ」


「窓から飛び降りたりしないかな?」


「4階からだし多分死ぬんじゃない? で、もしも皆が席に着いてくれたらお互い3人ずつ適当に殺して、帰る時にガソリンを撒いて火を付けよう」


「……わかった」


「言い忘れてたけど、警官が持ってる拳銃に弾は5発しか入ってないから気をつけてね。自殺する用の弾はちゃんと残しておいてよ」

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クラス全員を皆殺しにする方法   @hanashiro_himeka

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