吉岡梅「いつまでも輝く母へ」
・吉岡梅「いつまでも輝く母へ」
→https://kakuyomu.jp/works/16818093076883521317
「私」が幼稚園児だった頃、迎えに来た母はいつも注目の的だった。子供たちに囲まれている母の姿は、「私」にとって自慢であり憧れで……。幼少期の思い出から現在までを、清々しく描き切った現代ドラマ短編。
四月に引き続いて、『探偵はサウナで謎をととのえる』の吉岡さんに参加していただきました! ありがとうございます! 「真新しい靴がステップ」では、ひと匙の不思議が素敵な現代ファンタジーでしたが、今回は現代ドラマ短編です。
いきなりですが、主催者目線の話を。「いつまでも輝く母へ」というタイトルを決めた時に、どうしても、「母」と呼ばれるひとは、遠くにいるものだとイメージしていました。ですが、本作の「母」は、今も近くにいるようです。
そして、何かしら後ろ暗いものを「母」に抱いている物語が多くなるだろうなぁとか思っていましたが、こちらはそんなことありません! 徹頭徹尾ハッピーです。読んでいる途中も、読み終わった後もにこにこしちゃいます。
子供目線の思い出話も秀逸です。私の持論ですが、「共感」よりも「同調」が大事だと思っています。自分と立場が全然違う人の目線でも、気持ちがぴたりと重なるような感覚。そんな心理描写がお見事でした。
そこから、現在の「私」の目線に戻ってきます。フラッシュバックしたからこそ、見えてくること、分かること……。身近な人への感謝と愛が溢れて止まらなくなる読後感でした。
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