探偵はこの世界を救うのかも知れません〜探偵と共に歩む〜

魔邪鵺

第1話 謎の女性

 この世界は未知数。俺はこの世界が嫌いだあああ。なぜ、嫌いなのか、と問われるとある人たちの存在があるからだ。存在否定をしていると思われてもおかしくないのだと思う。けどな、俺はやはりあいつらがいていいのだろうか?と思う毎日。ストレスが溜まりすぎて、疲れる。本当の自分が分からなくなりそうだ。

 その時、俺は誰かに声をかけられた。

 綺麗で、美しい声だった。女性みたいな声だったが、フードをしていて顔を見えなかった。そのため、誰かは認識することは出来ない。

 こんなことを言い残して、霧が晴れるように立ち去る。

「《数時間後》にまた、会おうね」


「今日も学校か……」嫌になりそうだ。

 俺は神を信仰する学校に通っている。

 宗教関連の学校だが、全員が信仰している訳ではない。嫌な理由はちゃんとある。神が嫌なのではない。学校にいる人たちが嫌なのだ。ルールを守らない人たちがいる以上、俺は学校生活が楽しいとは思えない。そんなのだから、俺は学校が嫌なのだ。

「おやおや、今日も元気がないようだけど、どうしたんだい?」

 いつものように、後ろから野太い声が届く。

 その声は永宮先生のものだ。

「ええ……まあ……」

「何かあるのなら、相談に乗るよ」言い残し、永宮は職員室に戻っていった。

 俺はのことを考えながら、教室に向かった。

『数時間後にまた、会おうね』

 何で、こんなことを言ったのだろう?あれは、本当に女性なのだろうか?「また、会おうね」ってことは、どこかで会うってこと?未来を読める女性?いやいや、それはないだろう!!ファンタジー世界ではないのだから。

 教室の前まで来たのはいいのだが、見事に閉まっていた。

 職員室に行き、教室の鍵を持って、また戻った。


「はぁぁぁ」大きなため息が出てしまう。

「おはよう!おい、どうしたんだ?」

 横から山坂覇砂羅やまさかはさるが声をかけてきた。彼は、俺と違って同じクラスの明るい存在、彼女もいる。そんなやつだ。

「……おはよう……何もない……」

 途方ないような声で返事をした。

 突然、チャイムが学校付近まで鳴り響いた。

『生徒諸君、ーくれ!!』

 周りは、放送中にも関わらず、喋りながら盛り上がっている。

「今日遊びに行かねえ?」などと。

「今何て言ったんだ?」目の前の山坂に聞いてみた。

 周りの声が騒がしすぎて、何を言っていたのだろう?

「さあ?」

「……だよな……」

 重要なことなら聞くのが当たり前なのだが、聞こえなかった。

 担任が教室に入ってきた瞬間、空気が整った。

「もう、帰っていいよ!」

「よっしゃー帰ろうぜ!カラオケでも行かねえ?」

「いいぜ。行こう!でも、夕方からバイトがあるから途中で抜けるかも」

「どこかに食べに行かない?」

「行く行く!」

「帰っていいよ!」って言われて、こんなにも盛り上がるというのだろうか。

 不思議なものだ。そんなにも、学校が嫌いなのだろうか。

 意味が分からん。

 俺もリュックサックを背負い、教室から出ようとしたら担任に止められた。

「校長室に行くように」と言われ、俺は1階の校長室の目の前まで来たのだが、怖くなった。

 何か学校や校外で何かトラブルをしたのだろうか?と心の中を探しまくったが、何も見つからない。何で呼ばれたのだろう?



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