第5話
エデンさんとリルルさんが帰った次の日。ちょっとだけバタバタしてる。
魔王会議がある場所まで、エルなら一週間で行けるらしくて、何かあって遅れたらいけないから一週間分余裕を待とうって話になった。つまり、あと二週間ちょっとで準備を終わらせないといけないんだ。
『連れてってもらうのは私』
『リノ様のお世話をするのは私の役目です!』
『やっぱりスライムの代名詞、みたいな能力を持ってる方がいいと思うんだよねぇ~』
『主が納得したのであれば何でもよい』
今、喋れるスライム達が誰が一緒に行くか話し合いをしてる。私とエルは確定なんだけど、護衛として2人連れて行くって話になったんだよね。
『どうするの?リノ』
「私が決めていいの?」
『じゃないと、いつまで経っても終わらないわよ?』
確かに、くじとかだと納得しなさそうだねぇ……て言っても、誰がいいんだろう?
「エルの速さに着いてこられる子の方がいいかな?」
『確かにそうね』
私たちがそう言っていると、ルビとウルディがドヤ顔をし始めた。……顔ないけど。
『手に持っていける私は適任だね』
『影に潜れる。よゆー』
『くっ…!確かに私じゃエルメル様に着いていけない…!!』
『主の判断に任せる…が、もう決まったようなものだな』
「じゃあ、ルビとウルディにしよっか」
私がそう言うと、それぞれが了承の声を上げる。
「じゃあ、準備はじめよっか」
私は何もさせてもらえないけど。指示出すだけっていうのは、結構罪悪感があるんだけど、王なんだから何もするな、って言われてるんだよね。
「忘れ物はある?」
『なーい!』
「準備は?」
『昨日終わったよ』
「んじゃ、行こっか〜」
『わかったわ』
エルの上に座って、肩の上にルビを乗せる。影の中にウルディが潜んでいく。
今日は、出発の日だ。
『主、お気を付けて』
『任せましたよルビ!ウルディ!リノ様に何かあったら承知しませんからね!!』
ルードがいつものように騎士みたいな口調で、サフィは悔しそうに、言った。
「行ってきます!」
私がそう言うと、エルが進み始めた。
どんな旅になるのかなー?たのしみ。
転生したら魔族だったからスライム達の王になってみた 不定形 @0557
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。転生したら魔族だったからスライム達の王になってみたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます