第2話

さて、人類は仕方なく直立2足歩行を獲得したのですが、直立2足歩行は別に知的生命体の条件ではありません。

直立2足歩行は必要に駆られて仕方なくなのですから、知的活動とは関係ありません。ファンタジーの世界では、人と獣の中間的存在として、獣人という存在が定義されますが、人間の祖先と言えるのはあくまで類人猿であり、他の動物から人型に進化することはあり得ません。獣人のデザインは秀逸ですし、素晴らしいものですが、残念ながら、進化上あり得ないと言わざるを得ません。

昔或る漫画で、獣人の進化過程を予測的にまとめたものがありました。

野球のピッチャーのような上手投げを実現させるために前肢を体側に移動させる過程を描かれてましたが、体側に移動することで、四足走行が不可能になることが考慮されておらず、無理があるなと感じたことが思い出されます。

獣人の設定の中には、四足走行も可能というものがありますが、四足走行が可能ならば、2足歩行を身に着ける必要がないわけで、おそらく両立は不可能でしょう。

話は変わって恐竜の場合、哺乳類より若干体が硬い。哺乳類では、背骨を上下にしならせることにによって、四足走行を実現していますが、恐竜ではそれができないので、後肢を発達させ、後肢のみで移動する2足歩行を発展させました。

実質的に恐竜の生き残りである鳥類もまた、2足歩行をしています。

鳥類の場合は恐らく樹上生活者から進化したもので、かつてテレビでツメバケイの雛が、ブラキエーションで巣から逃げるシーンを見たことがあります。

恐竜はそもそも2足歩行なので、前足を翼に変化させても行動に支障が出ません。

ここが類人猿とは違うところです。鳥は前足を体側に移動させても影響はありません(移動用の足は変化していない)が、類人猿では移動に支障が出てしまいます。

さて、異星人に話を向けましょう。

真偽はともかく、異星人の遺体と称するものが、あちこちで見つかってはいますが、それがこぞって人型をしています、異星から来たという設定の割には、腕が体側についているような、類人猿の特徴を持ったものが多いです。

腕が体側についてなおかつ進化が可能すなわち、水中か樹上生活者のみです。

獣人や、人間みたいな猫のような創作物もありますが、腕は体側についています。類人猿段階を踏まないと、前肢が体側に移動することはないので、これは矛盾です。

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宇宙人、異世界人の考察 立ち読み愛好家 @jtanaka_01

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