19世紀後半:ヴァレ・ド・ヴィリヴィルの膨大な研究と残された仕事
オーギュスト・ヴァレ・ド・ヴィリヴィルは、辛抱強い調査と豊富な資料によって、シャルル七世に関する最後の情報を与えてくれたように思う。
それなのに、この不格好な著書は何なんだ!
いくつかの評価は、ほとんどファンタジーだ!
何よりも、プランとメソッドが欠如している!
実際、この膨大な研究は、一般大衆よりも研究者を対象にしたレパートリーと見るべきだろう。ヴァレ・ド・ヴィリヴィルの仕事は、シャルル七世のすべてを知る上で、大きな助けになった。
本書の元になっている『シャルル七世の歴史(Histoire de Charles VII)』の著者ガストン・ボークールが執筆をスタートさせたとき、ヴィリヴィルの人柄の根幹にある優しさと親しみやすさのおかげで、とても気持ちよく接することができた。彼との交流を懐かしく思い、深い感謝の念を抱いている。
ヴィリヴィルの思い出に敬意を示すのは当然のことだが、彼が取り組んだ「シャルル七世」というテーマは、著書三冊では十分に扱い切れていない。
真のシャルル七世の歴史はまだ書かれていない、これからやる仕事が残っているのだと認識せざるを得ないのも事実である。
それでは、ヴァレ・ド・ヴィリヴィルが長年研究し尽くした国王とその治世をどのように評価したかを見てみよう。
シャルル七世は最初、ヴィリヴィルの前に「狂気の子」として現れた。生まれつき「お人好しで臆病な気性」を持っていたが、彼の能力の発達はさまざまな原因によって遅れていた。
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自然は、ある種の激情と熱意と暴力をもって、シャルル七世を父親そっくりに作り上げた……。肉体的にも精神的にも、驚くほど繊細な作りだった。
ある意味、彼の人生は、抵抗(インモラル)の長い歩みだったように思われる……。
狂王シャルル六世の息子のすべての生涯を念入りに調査し、現存する肖像画を注意深く観察すると、父親の恐ろしい病気が息子に遺伝し、その痕跡を残していないかという疑念が湧いてくる。
治世の初め、シャルル七世は、淫らで近寄りがたい隠れ家へと消えていた。おそらく、そこには栄光も美徳もなく、せいぜい彼の遺伝的な悪癖である淫らなスキャンダルを隠すことで精いっぱいだったのだろう。
歴史は、この暗い隠居時代の空白を埋めることができず、かろうじて、彼が無気力で怠惰だったことを証明できただけだ。
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若い頃、シャルル七世は快楽(plaisir)に身をゆだねていた。
歴史家ヴィリヴィルは、ここでは本物の証拠よりも従来の伝説を優先して、精査することを放棄し、「もっとも肯定的な歴史的イメージ」と一致すると主張している。
その後、1437年にシャルル七世は「生まれ変わった人物」として登場した。
この王子は、それまでずっと「臆病で、危険から距離を置いている、冴えない引きこもり」だったにもかかわらず、モントロー包囲戦ですべての作戦を指揮し、勇敢にその身を捧げた。
彼はしだいに「政治的・軍事的な成功によって、キリスト教圏でもっとも重要で影響力のある王侯」となり、その全貌を見せるようになる。
歴史家ヴィリヴィルは、シャルル七世の知恵、寛大さ、高い理性、親しみやすさ、節度のある巧みな政治手腕、そして、慎重さと大胆さを併せ持った行動力を何度も証明したことを称賛している。
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おそらく、厳しい審判の天秤にかければ、シャルル七世の欠点や過ちは、善行や称賛に値する資質を上回るだろう。結局、彼は「平凡な人物」という評価になる。
道徳的な問題が何であれ、王の「私的な人格」は「公的な人格」の陰に隠れてある程度は消えてしまう。
君主を批評するとき、第一に考えなければならないのは「王室の顔」としての評価である。
このように考えると、目の前にある王の肖像に、さらに大きな尊敬の念を抱かせる。後世に生きる私たちは、シャルル七世と同じ時代を生きた何人もの人たちが語った次の証言を支持することができる。
「王の美徳は、王の欠点に比べてあまりにも大きかった」
人と行動は過ぎ去ってゆくが、王と制度は残り続ける……。
シャルル七世は多くの苦しみを味わったが、逆境は彼にとって知恵の母だった。
彼の勇気と努力、まさしく英雄的な行動(ヒロイズム)は、自然に発生した湧き水のようなものというよりは、むしろ彼自身が選んだ思慮深い意志が作り上げた結果なのだ。
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そう称える一方で、歴史家ヴィリヴィルは、シャルル七世の変貌に美の貴婦人の影響があったと考えている。
1855年の時点で、ヴィリヴィルは「美しいアニエス」を支持している。この点を踏まえて、伝説と歴史の整合性を取ろうと必死に努力しているのは興味深い。
ヴィリヴィルは、ことあるごとに「王の第二の伴侶」、「穏やかで寛大な助言者」、「万能の助言者」、「王の意志と行動に対してアニエスが行使した支配」、「積極的で永続的で絶対的な影響力」について語り、最後にフランソワ一世の有名な四句で締めくくる。
「自然が交わす契約は
親しみやすく軽快な形式ゆえに
まじめな歴史的証言として
より信頼できるものだろう」
後世を生きる私たちは、これらの矛盾だらけの評価にはこだわらず、歴史家がああだこうだと語る結論がいかに不正確で、ころころ変わるものなのかを指摘するにとどめたい。
この「シャルル七世」というテーマが、いまだに十分に解明・審理されていないことがお分かりいただけただろうか?
(※)フランソワ一世の言葉は、そのうち再考したい……。
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