8月第5週/9月第1週 色々と奸計をめぐらす
『ボブ サングラー ルージュ
2022
ドメーヌ ド ラ モンジェスティーヌ』
南仏プロヴァンス、1年の内300日以上も晴れる温暖な気候のため自然豊かでブドウ栽培に恵まれた環境にある。
夏の定番とされる大人気のロゼワインは、フランス最大の産地となっている。
今回は、そんなプロヴァンス地方にあるビオディナミ栽培で、ほかにないプロヴァンスのワインを造ることにこだわっているワイナリーらしい。
ワインもまた普通ではないブレンドで、さらに白ブドウもブレンドされている。
そんなユニークな冷やして飲むチルドレッドを開けてみよう。
天敵オークのラベルの貼られているボトルはかなり透明であることが分かる程の淡い赤、グラスに注ぐとやや茶色がかっているか。
香りはラズベリーのようなフレッシュさがあり、ちょっとバルザミッコビネガーな感じもあるが細かいことは気にしないでおこう。
見た目通りかなり軽く酸味もあってフルーティーだが、清涼感があってサッパリとしている。
暑い日に飲むのに実に程良い。
『海老とサーモンの生春巻き』
前回は胃腸を壊す程コッテリとした肉だったので、今回はわりかしあっさりめで行きたくなった。
作るとなると手間なので、買ってくるだけにしよう。
海老とサーモンはそれぞれ別々に巻いてあり、程よい大きさに切って皿に並べる。
どうにも料理を作る気力が湧いてこないので、こういう手抜きもたまには良いものだ。
実食。
あっさりとした春雨にシャキシャキのサラダ、胃に優しく入ってくる。
これだけだとあまりにも物足りないが、海老やサーモンの動物性たんぱく質が肉体に活力を与えてくれる。
これらにまろやかな刺激を与えてくれるスイートチリソースが良い仕事をしてくれるのだ。
ワインと合わせる。
サッパリとした味わいのワインであったため、生春巻きにちょうど良い。
本来ならばワインの評価として良いものではないが、バルザミッコビネガーのような雰囲気があるワインであったのでサラダに合うドレッシングのような働きをしてくれた。
欠点を補ってくれる相棒がいてくれたおかげで、食事もワインも実に楽しむことができた。
この世は白黒ハッキリ付けるだけではなく、周囲との調和が新たな視点を授けてくれるのだろうと思った。
☆☆☆
前回はガックリとくる大失態をやらかしたが、気を取り直していこうと思う。
やっておきたいことはまだまだあるが、未だにトラクターの目処が立たないので他のことをやっておこう。
畑を見ると草ばかりが元気に伸びている。
草刈りをして幼木の防除をしてあげる。
この週はどんよりと曇り空、雨も降ることも多かったので、防除もタイミング悪く一気にやることもできなかった。
効率悪く三回に分けて行うことになった。
しかも、背負式の噴霧器ではムラが大きく、かかりにくい箇所では病気も発生している。
さらに木が大きくなる上に畑も広がるので、来年はスピードスプレイヤーの導入を検討しようかと思う。
このままでは他のことをやる時間が無くなってしまうだろう。
さて、そんな感じで自分の畑をやりつつ、ワイン仲間の収穫のお手伝いにも出向いた。
持ちつ持たれつ、困った時には助け合うことも大事だろう。
情は人の為ならず、巡り巡って自分も助けてもらおうという腹黒い打算もあるのだが。
他にもワイナリー設立の準備で、醸造機器の打ち合わせもした。
ちょうど業者が近くにやってきていたので、タイミングよく対面で話ができてよかった。
最短で二年後を目標にしているので、早い内にある程度の見積もりをして予算組みをする方が得策であろう。
一応は我が家にあるガレージという名の農機具小屋を改装して醸造所にする予定なので、機械やタンクといった設備はどれも小型にするつもりだ。
しかし、食品衛生上可能か分からないので、保健所に確認しに出向き、必要事項を相談してきた。
排水については保健所の管轄外だったので、上下水関係は週明けに市役所か県に問い合わせしてみようと思う。
他の部分については、綺麗に改装すれば問題なさそうであった。
排水問題をクリアできれば、ようやく改装費の見積もりになるが、そろそろ繁忙期になるのでこの話はまたの機会になるだろう。
繁忙期、ついにワイン造りの季節がやってきた。
早いところではすでに始まっているが、ここでは来週から始まる。
今年はいつもお世話になっている地元ワイナリーを手伝う代わりに、ついに僕自身のワインも造ることができる。
ジュースも造るが、一部は例のクラウドファンディングの株主の方々への返礼品になる。
大体のワインの構想はできているので、その打ち合わせも行った。
予想では9月21日(土)か28日(土)を収穫祭にしようと思う。
どちらになるかは今後の天気とブドウの熟し方次第になるだろう。
昨年同様、楽しんでもらえる収穫祭にしたいと思っているので気軽に参加してもらえれば嬉しい。
とある作家サマのネタ話とは違うことだけは断言しておこう。
詳しくはこちらです。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889220750/episodes/16818093082478989929
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